葬儀の「白事」が赤龍を駆逐する【現代中国キーワード】

2023/01/22 更新: 2023/01/25

白事

本日(2023年1月22日)は旧暦1月1日。世界各地の中華文化圏では、旧正月を祝う行事が盛大に行われていることだろう。

さて、祝うべき佳節に水を差すのは心苦しいが、やはり中国の現状に触れねばならない。

中国では、表向きはいかに平静を装っても、新年を祝うどころではない惨状が続いている。その多くが中国共産党によって隠蔽されているため、外部に伝えられる情報は少ないが、とりわけ中国の農村部では、コロナによる死者が加速度的に増えていることは間違いない。そのため、火葬はおろか、大きな穴を掘って集団土葬しているほどだ。

死亡するのは、やはり高齢者が多い。ただ、スコップや鍬で埋葬用の穴を掘っている村民も「明日は俺の番か?」と思わざるを得ないだろう。

中国の病院は、たとえ病床が空いていても前金で入院費を払わなければならない。まして農村に医療施設はほとんどなく、もとより高額の医療費を負担できるはずもない低所得の農民にしてみれば、肺炎の症状である白肺(バイフェイ)になったら終わりなのだ。

日本の黒い喪服とは異なり、中国の葬儀で人々は白い布を身に着ける。それゆえ葬儀のことを、口語では「白事(バイシ)」という。

中国内陸部にある青海省、甘粛省、雲南省はコロナ感染率が特に高く、すでに住民の9割まで感染がすすんでしまったという。

国家の機能が凍りつく。言い換えれば、中共という赤い悪龍が、白事の白に駆逐されようとしているのだ。