大飢餓が来たら「米ぬかを喰え」と言うのか?【現代中国キーワード】

2023/01/31 更新: 2023/01/30

米糠

説明する必要もないが、「米糠(ミィカン)」は玄米を白米にする過程で出てくる糠(ぬか)のことである。

昨年3月、全国人民代表大会(全人代)で提出された「米糠の食用推進と国民の栄養向上に関する提言」に対し、中共の衛生健康委員会は今年1月19日「米糠の利用は、食品ロスの防止と国民の栄養改善、健康増進に有益である」と回答した。

さらに同文では、米糠だけでなく、ぬか油や砕米(割れた米)も含めて「食用に利用できるものに関する研究」を積極的に進めるよう指示している。

こうした中共の動きは何を意味しているのか。中国史を見れば分かるように、歴代王朝が衰亡する前には必ず大量の飢餓難民が発生している。

そのことは、近代はおろか現代に至っても変わっていない。60数年前、毛沢東が発動した大躍進政策は、あまりにも現実を無視した無謀な命令であったため数千万人の餓死者を出す。農民は、米糠はもちろん野草まで食べ尽くして死んだ。

法輪功創始者李洪志氏は、今回のコロナ禍で「すでに4億人が死亡した」と述べている。

これにより農村人口が激減しているとすれば、まもなく始まる今年の作付けを直撃することは必至である。この21世紀に、飢餓地獄が起きる可能性は否定できないのだ。

人民に食わせるメシがなくなり、暴力で治安を維持する警察の給料にまわすカネがなくなった時、現体制は崩壊する。思想的に中共を信奉する人間は、もはや党員をふくめて誰もいない。