[7日 ロイター] – カナダのメアリー・エング国際貿易相は7日、台湾の鄧振中・行政院政務委員と会談し、双方で投資促進の協定締結に向けた正式交渉を始めることで合意した。この交渉は台湾を自国の領土だと主張し、カナダと険悪な関係にある中国の反発を招きそうだ。台湾は中国による領有権主張を強く拒否している。
カナダ国際貿易省が出した声明によると、エング氏と鄧氏は貿易の強化と「カナダと台湾のあらゆる規模や分野の企業にとって投資の可能性を広げることの価値」について話し合った。
国際貿易省が「外国投資促進・保護協定」と呼ぶ協定に向けた交渉は、急成長するインド太平洋地域でカナダが貿易を拡大し、影響力を高める計画の一部となる。
台湾外交部(外務省)は声明で「前向きな進展」だとし、台湾政府は可能な限り早期の交渉完了に向け取り組むとした。
カナダ政府は昨年11月に新たなインド太平洋戦略を公表した。軍事力強化やサイバーセキュリティー対策に23億カナダドルを投資し、「秩序破壊的」と見なす中国への対応を打ち出した。
エング氏は「『外国投資促進・保護協定』に向けた台湾との正式な交渉を始めることで、新たな投資機会を確かなものとし、持続可能な成長を支え、新しい協力関係を築き、良質で賃金が良い雇用を確保するために取り組んでいる」とのコメントを出した。
カナダと台湾の間の貿易総額は2021年に102億カナダドルとなり、前年の74億カナダドルから伸びた。
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