カナダのトルドー首相は12日、同国領空を侵犯した未確認飛行物体を撃墜したと発表した。国防相によると物体は「円筒形」だった。北米で確認され、撃墜された飛行物体はこの一週間で3体目となる。カナダ軍は物体残骸の回収と分析を進める。
トルドー氏によれば、カナダ北部のユーコン準州で確認された飛行物体に対して、米軍機とカナダ軍機が緊急発進を行った。米軍のF-22ステルス戦闘機が撃墜に成功した。
北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は12日、飛行物体の追跡について緊急声明を発表した。航空交通の安全のため、カナダに隣接する北西部モンタナ州の一部に飛行制限区域を設けた。現在は解除されているという。
ニューズウィークによれば、米国防総省は11日夜からアラスカ上空を飛行する未確認飛行物体を追跡していたという。トルドー氏との電話会議の後、バイデン氏はNORAD所属の戦闘機を派遣してカナダ北部上空の物体を撃墜することを許可した。アラスカ州エルメンドルフ・リチャードソン基地に配備されたF-22が飛行物体を監視し、特徴を捉えるのに時間を要したという。
カナダのアナンド国防相は記者会見で、物体は高度およそ1万2000メートルを飛行し民間の航空機の飛行に危険をおよぼす恐れがあったと述べた。物体は「円筒形」だったという。カナダ軍は物体の残骸を回収し分析を進める
宇宙領域と地政学のアナリストであるブランドン・ワイチャート氏は、中国当局が以前から超音速無人機を開発してきたことを挙げ、「カナダ上空でF-22が撃墜したのは未確認飛行物体などではなく、超音速無人機ではないか。風船で恥をかかされた北京は(復讐のために)派遣したのだろう」との見解を示した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。