産婦人科医が赤ちゃんを人身取引 双子のうち一人を売る=広西省

2023/03/14 更新: 2023/03/14

中国広西省南寧市の産婦人科医師が数年前から人身取引に関与していたとして逮捕、起訴された。勤務先病院の発表によれば、双子を妊娠する女性から分娩させたひとりの赤ちゃんを人身取引業者に売ったという。

広西省婦幼保健院は昨年12月に通知を出した。それによれば2019年以降、同院勤務の医師・周湘が違法な人身取引に関与していた。取引の例として、患者の妊婦の超音波検査記録を捏造するなどして双胎妊娠を単胎妊娠と偽り、出産前から人身取引業者と契約して1人の赤ちゃんを金銭に変えた。

南寧市興寧区人民法院(一審)は昨年4月、児童誘拐と人身売買で周湘に6年の懲役刑と罰金2万元を科した。その後の南寧中級人民法院(二審)は控訴を棄却し、一審判決を支持した。

病院側は「知らなかった」と関与を一切否定しており、別の医療機関との繋がりを示唆した。中国メディアはある医療従事者の話として「妊娠の書類作成は正規の病院で作成するもの。しかも何度もある妊婦検診で(双子を)隠すなんて、ひとりではできないことだ」と医療機関の関与を疑った。

南寧市司法局が昨年5月に発出した文書によれば、周湘ともうひとりの男が市で多数の女性を相手に違法な代理出産ビジネスを行っていた。文書は間もなく削除された。中国現行法では代理出産ビジネスは違法となっている。

事件に関わった広西省婦幼保健院の周湘医師。
事件に関わった広西省婦幼保健院の周湘医師(参考写真)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
王天雨
関連特集: 社会問題