車の「高性能センサー」が無人の墓地で人影を感知?こんなにいるのは誰?=中国

2023/04/01 更新: 2023/05/26

中国遼寧省瀋陽で3月28日、中国の電気自動車(EV)に搭載されたセンサーが「無人の墓地で、幽霊を感知した」という映像がSNSに出回り、話題を呼んでいる。

確かに映っている?「人影」や「自転車」

なんと車に搭載された雷達(レーダー)は、人間には目視できなかった「歩行者」だけでなく「自転車に乗った人」まで感知したという。車載ディスプレイを見ると、確かに得体の知れない「モノ」が車の周りウヨウヨいて、しかも動いている。

問題の現象を検出したのは、中国の電気自動車(EV)メーカーの理想汽車(Li Auto)の新型フラグシップSUV「理想L9 MAX」のEV車だ。同車は2022年6月に発売され、メーカー希望価格は46万元(約884万円)という。

問題の現象に対し、理想汽車のコールセンターは「表示異常の可能性もある」と回答。しかし、最新技術をもつ高度なセンサーが「あの世のモノ」まで映し出してしまうことの可能性について、ネット上では白熱した議論が交わされている。

「周囲の墓石に反応したんじゃないか」という冷ややかな指摘もある一方、「霊を感知とは…」「シャレにならんわ。昼間だから笑ってられるが、夜中の無人の墓地でこんなのが画面にチラついたら…」などと大いなる想像力を発揮するコメントもあった。

テスラ車も無人の墓地で「幽霊」を感知

「人間の肉眼では見出し得ない情報や世界を、高性能なセンサーを搭載した車がまさかの感知か?」といったケースはこれに限らず、探せば結構あるようだ。

2021年1月にも、先進的な支援システム「オートパイロット」で名高い米テスラ社の電気自動車「モデル3」を所有するTikTokユーザーが、同様の動画を公開してネットを激震させていた。

こちらのケースも人間が目視する限り、周囲には誰もいない。しかし、車載ディスプレイにいきなり、誰かがいることを示す「人のマーク」が現れるという。

テスラ車には、周囲の環境や人影を自動で感知するモニタリングシステムが搭載されている。感知すると車載ディスプレイにそれが表示される仕組みになっているのだ。

近寄ってきたのは「幽霊バス?」

2021年2月、中国福建省厦門市のテスラ車オーナーも同様のミステリーに遭遇している。ただ、こちらはいわくつきの墓地ではなく、普通のトンネルだ。

目視する限り、周囲に他の車両はない。だが、車載ディスプレイには「右側にバスが通行している」と表示されている。このバスらしき表示は、しばらくして忽然と姿を消した。しかし当時、トンネル内に他の車両はなかったという。

2022年7月30日、中国安徽省宣城市でも、トンネル内を通過するテスラ車の車載ディスプレイに、あるはずのない「バス」が2、3分間表示されていたという。

しかし当時、そばには車を目視できなかった。中国の大手ポータルサイト「新浪網」2022年8月2日付が報じている。

2022年7月30日に安徽省宣城市のトンネル内を通過するテスラ車の車載ディスプレイの様子。(「新浪網」2022年8月2日付の記事内動画のスクリーンショット)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。
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