[東京 25日 ロイター] – 自民、公明両党は25日、防衛装備品の輸出ルール「移転三原則」緩和に向けた実務者協議の初会合を開いた。殺傷能力のある装備品の輸出条件を見直すかどうかが焦点の1つ。まずは輸出の需要などについて関係者から意見を聞く。大型連休明けに次回会合を開催する方向。公明党の浜地雅一氏が会合後記者団に話した。
政府は昨年12月に改定した外交・安全保障政策の長期指針「国家安全保障戦略」など防衛3文書に、三原則の見直しを明記。戦闘機を共同開発する英国とイタリアが輸出も視野に入れていることから、日本は両国が第三国へ戦闘機を売却する可能性に備え、運用指針の見直しを検討していた。
現行の運用指針は共同開発を除き、輸出可能な装備を救難、輸送、警戒、監視、掃海に限定。移転先も米国のほか、事前に協定を結んだ国に限ってきた。ウクライナには急きょ供与を決めたが、輸出したのは防弾チョッキやヘルメットだった。
自民党内にはゼレンスキー大統領がオンライン形式で参加する5月の主要7カ国首脳会議(広島サミット)までに一定の結論を出すべきとの声もある。
公明党の佐藤茂樹・外交安保調査会長は会合の冒頭、「平和国家としての歩みを堅持しつつ、一層厳しさが増す安保環境の中で望ましい制度の在り方をしっかりと議論したい」と語った。
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