ワグネル創始者、ロシア軍高層を逮捕しようと画策、詳細が明らかに

2023/06/30 更新: 2023/06/30

ロシアの傭兵組織ワグネルが6月24日に突然反乱を起こし、世界中を震撼させた。西側の関係者によると、ワグネルの創始者、エフゲニー・プリゴジン氏はロシア軍の指導者たちを逮捕する計画を画策していたが、計画はロシアの内部情報機関により発見され、彼は代替案を急遽進行させざるを得なかった。
 
「ウォール・ストリート・ジャーナル」の報道によれば、西側の関係者が明らかにしたところでは、プリゴジン氏は元々、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相とロシアのワレリー・ゲラシモフ参謀総長がウクライナと接するロシア南部地域を訪れる際、この二人を逮捕するつもりだった。しかし、ロシア連邦保安局(FSB)が計画を実行する2日前にこれを発見した。
 
ロシア国家親衛隊のヴィクトル・ゾロトフ司令官もまた、プリゴジン氏が攻撃を開始する前に、当局はプリゴジン氏の意図を把握していたと述べていた。ロシア国家親衛隊は国内の軍事力であり、直接プーチン大統領に報告を行う。
 
ゾロトフ氏は6月28日、ロシアの公式メディアに対し、プリゴジン氏が6月22~25日の間に反乱を起こす準備が整ったという具体的な情報は、プリゴジン氏の陣地から漏洩したものだと述べた。
 
ある情報通によると、西側の情報機関は電子通信の傍受や衛星画像の分析を通じて、プーチン氏のかつての親友であるプリゴジン氏の計画を早期に把握していたという。西側の関係者たちは、プリゴジン氏の初期の計画が成功する可能性が高いと見ていたが、計画が露見した後に失敗し、プリゴジン氏は急遽代替案を立てることを余儀なくされたと述べている。
 
情報筋は、クレムリンがこの計画を知りながらも、ワグネル軍がモスクワに進軍するのを阻止できなかったことが、プーチン氏の権威に対する疑問を引き起こしていると述べている。
 
情報によると、プリゴジン氏の計画は、ロシアの部隊の一部が自分たちの指揮官に反抗し、反乱に参加するという彼の信念に基づいていた。西側の情報調査によると、プリゴジン氏の準備作業は、攻撃の数日前に大量の弾薬、燃料、武器、戦車、装甲車、先進的な移動式防空システムを備えることを含んでいた。
 
計画が漏洩したことを認識したプリゴジン氏は、6月23日に早急に行動を開始し、ロシア南部の都市、ロストフ・オン・ドン(Rostov-on-Don)を占領することに成功した。そこは、ロシアがウクライナを侵略するための重要な指揮拠点であり、ロシア軍の重要な後方基地で、ロシア軍がウクライナに派遣される前によく駐屯する都市である。
 
西側の情報機関によれば、ワグネルは大規模な軍用空港を持つこの100万人都市をあっけなく占領し、これは一部の正規軍の指揮官がこの反乱に参加した可能性を示している。
 
ほとんど抵抗を受けることなくロシア軍の地域指揮拠点を占領した後、プリゴジン氏は数千のワグネル兵士にモスクワへの進撃を命じ、彼自身はロストフの隠れ家からこの反乱を指導し、正規軍が彼の仲間になり、軍の指導層を倒すことを望んでいた。

ロシアがウクライナを侵略して以来、プリゴジン氏はショイグ国防相とゲラシモフ参謀総長との間で対立を繰り広げてきた。彼は彼らを無能だと非難し、ワグネルに十分な弾薬を供給していないと指摘した。
 
反乱を起こしたプリゴジン氏は、ビデオで声明を発表し、ショイグ氏とゲラシモフ氏が彼に会いに来ない限り、自分の部隊がロストフ・オン・ドンを封鎖すると言った。
 
西側の情報分析によれば、ベラルーシのアレクサンダー・ルカシェンコ大統領が仲介しなければ、この反乱はモスクワでの武装対峙で終わる可能性が高かった。
 
ルカシェンコ氏はプリゴジン氏と交渉し、合意に達することで、プリゴジン氏に命じさせ、モスクワまで200km(124マイル)以内に進出したワグネルの兵士たちを停止させ、これにより6月24日の夜には反乱が終わることになった。
 
6月26日、プリゴジン氏は沈黙を破り、音声声明で自分の一時的な武装反乱を弁明した。プリゴジン氏はロシア国家に攻撃を試みたことを否定し、自分の行動はワグネルの兵団への攻撃への反抗であり、政府を倒すためのものではないと語った。

彼は反乱を起こす前に、ロシア軍がワグネルの兵団を攻撃し、ワグネルの兵士が多数死亡したと主張した。ロシアの防衛省はこの主張を否定している。
 
彼はまた、反乱の目的は、ワグネルの兵団が壊滅するのを防ぎ、ロシアのウクライナでの軍事行動を台無しにした軍指導者たちの責任を追及することだったと述べた。
 

張婷
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