7月19日、英国は突然、同日午後3時から5か国に新たなビザ制限を課すと発表した。英情報機関は、中国のスパイがこれらの国の国籍を購入することで、英国にビザなしで入国し、最長6か月間合法的に滞在できると警告していた。
ビザ制限を課す5か国はそれぞれ、ホンジュラス、ドミニカ、バヌアツ、ナミビア、東ティモールである。
中国共産党は上記5か国すべてと国交を結んでおり、ホンジュラスは今年3月に台湾と国交を断絶した後、中共と国交を結んだ。
タイムズ紙が7月19日に報じたところ、英国内務省は中共当局のために働く複数の中国人がこれらの国のビザ免除を利用して英国に入国しているという証拠を入手し、ビザ制限を課すことを決定した。
現在、内務省と外務省の間で合意に達しており、上記5か国からの旅行者は、中国本土からの旅行者と同様に、英国への渡航に観光ビザの申請が必要となる。
この5か国は、外国人が一定の金額を投資または支払うことによって市民権を取得することを認めている。英国の閣僚は、一部の者がこれらの国々で市民権を取得し、ビザ免除待遇を利用して英国に入国した後、合法的に最長6か月間英国に滞在できると警告している。
国籍は買える
英国の国家犯罪対策庁は、犯罪集団がこれらの国々でいわゆる「お金で国籍を買う」制度を利用して、そのメンバーを英国に密入国させている証拠が示した。
以前インターポールの監視リストに載っていた容疑者の何人かは、このルートを使っており、このバヌアツのパスポートによって、123か国へのビザなし渡航が可能になった。また中国のパスポートでは70か国へのビザなし渡航が可能である。
一方、ナミビアは、外国人が最低約24万ポンド(約4374万円)の投資で3か月以内に居住権を取得することを認めている。
スエラ・ブレイバーマン内務大臣は19日に、国会議員に宛てた声明で、英国のビザ制限は「完全に移民と国境警備のため」だとし、5か国との関係が悪いからではないと表明した。
同氏はドミニカとバヌアツの、「投資による市民権プログラムは明らかに悪用されている」とし、「これら2つの英連邦加盟国は、英国に対してリスクを与える可能性のある人々に市民権を授与してきた」と指摘している。
ブレイバーマン氏はまた、ナミビアやホンジュラスからの入国者が、ビザ免除待遇を「悪用して」英国に入国し、難民庇護を申請するケースが「大幅に増え続けている」と述べた。
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