台湾TSMC・高雄工場に2nmプロセス導入 先進プロセスは台湾に根付いている =王美花経済部長

2023/08/12 更新: 2023/08/12

世界半導体の受託製造最大手のTSMC(台湾積体電路製造)は8日、高雄工場に先進的な2 nmプロセスを導入する計画が取締役会の承認を得たと発表した。台湾の王美花経済部長は9日、TSMC は海外工場と台湾両方に注意を払うが、最先端の技術、最先端プロセスと研究開発は台湾に根付いていると語った。

TSMCは8日の取締役会で、ドイツのドレスデンで自動車部品大手ロバート・ボッシュ、半導体大手インフィニオンテクノロジーズ、NXPセミコンダクターズと合弁で工場を設立することを決定したことと、建設中の高雄工場に2nmプロセスを導入すると決めた。

高雄工場に2nmプロセス導入

2022年下半期に着工した高雄工場は、当初は7nmと28nmプロセスを予定していた。TSMCは8日、公式にウェハー工場の建設プロジェクトは通常通り進行し、プロセスは両方とも2nmに変更することを外部に伝えた。

将来、2nmプロセスは新竹、台中、高雄の3拠点で量産することになる。

王美花経済部長は9日、今年の景気はあまり良くないにもかかわらず、TSMC にとっては、これらの中長期的な需要は依然として存在していると認識し、先進的な製造プロセスを台湾において展開、継続する必要があると表明した。

経済部長 先進プロセスは台湾に根付いている 

王部長は、TSMCがドイツへの投資を発表し、財政部が公表したデータでは、7月の欧州に対する輸出が前年比24%増であることは、台湾のサプライチェーンの新しい移行のトレンドを示していると述べた。

王部長は「現地の文化や人材との違いなどの課題もあるが、新しい機会ももたらされる」と語り、日本の先進技術やドイツの特殊な製造プロセスを用いた自動車用チップとの緊密な協力なども、製造業者の国際戦略の一環であるとしている。

侯駿霖
関連特集: 台湾・香港