韓国の野党系無所属の国会議員・尹美香(ユン・ミヒャン)氏が関東大震災100年に合わせて来日し、北朝鮮の影響を受ける在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)主催の行事に出席したとして、韓国で強い非難を受けている。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は4日の会議で「反国家行為には断固とした対応をすべきだ」と強調しており、韓国メディアは尹美香氏の行動を念頭に置いた発言であると報じている。
尹美香氏は元従軍慰安婦支援団体の前代表を務めた人物。韓国メディアによると、尹氏は8月30日に入国し、1日には朝鮮総連が東京で開催した追悼行事に出席した。式典では、日韓両政府を非難する内容も含まれていたという。
こうしたなか、尹錫悦大統領は4日の会議で「自由民主主義の国体を破壊しようとする反国家行為に対しては、政治陣営に関係なく、断固とした対応をすべきだ」と述べた。尹大統領が述べた「反国家行為」の内容は明らかにされなかったものの、尹美香氏が朝鮮総連の行事に参加したことを指すと考えられている。
韓国の与党「国民の力」は4日、「反国家団体に同調した」として、国会倫理特別委員会に尹議員の懲戒案を提出した。また、統一省は3日、韓国法では、朝鮮総連と接触する際には事前の申告が義務付けられているとして、尹議員には過料を科すことができると示した。
朝鮮半島情勢に詳しいジャーナリストの篠原常一郎氏はエポックタイムズの取材に対し、北朝鮮は日韓関係を悪化させるため、数十年にわたって両国に浸透工作を行なってきたと指摘する。韓国の政府高官や政治家も深く浸透されており、韓国の反日運動の背景には北朝鮮の影が見え隠れすると語った。
篠原氏は、韓国国内では学者などを中心に北朝鮮や左派の勢力を打ち消そうとする動きもあるとし、「喉に刺さった棘は冷静になれば抜けるのだ」と述べた。
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