「人類がAIの奴隷に」米オープンAIの最高技術責任者が警告

2023/10/03 更新: 2023/10/03

対話型人工知能(AI)「ChatGPT」を開発した米オープンAIのミラ・ムラティ最高技術責任者(CTO)は9月28日、AIの高い中毒性により人類が「奴隷化」される可能性があると警告した。

“AI界で最もパワフルな女性 “として注目されているムラティ氏は、米ワシントンD.C.で開催されたアトランティック・フェスティバルでの取材で「(AIテクノロジーが)間違った方法で設計してしまうと、非常に中毒性が高くなり、人類がその奴隷になってしまう可能性がある」と発言した。

ムラティ氏によれば、ユーザーの好みや興味をピンポイントで特定できるAIテクノロジーは、ソーシャルメディアやコンピューターゲームといった既存のテクノロジーよりもさらに中毒性を高める危険性がある。

「誤った開発には大きなリスクがあり、私たちの生活を向上させるのではなく、むしろより大きなリスクをもたらすことになる」と付け加えた。

34歳のムラティ氏はまた、AIが労働市場に与える避けられない影響についても語った。ゴールドマン・サックスが3月に発表した報告書によると、世界中で3億人以上の雇用がAIによって代替される可能性がある。

「あらゆる大革命がそうであるように、多くの雇用が失われる。おそらく、他のどの革命よりも雇用に大きな影響を与えるだろう」とムラティ氏。「私たちはこの新しい生活様式に備えなければならない」

2015年に設立されたオープンAIは人工知能を研究する非営利団体。同社は2022年に公開したChatGPTで大きな注目を集めた。

共同創設者には起業家のイーロン・マスク氏とサム・アルトマンがいる。マスク氏は2018年に取締役を辞任し、それ以来、同社が非営利のオープンソースモデルから競争の激しいクローズドソースプラットフォームとして展開する同社の方針に公然と反対意見を表明している。

未来を形作る

今年2月の『TIME』誌とのインタビューで、ムラティ氏は同様に、世界のAIリスクへの対応において「またとない瞬間」を迎えていると語った。

「私たちが社会をどのように形作るかについて決定権を持つ『またとない瞬間』だ。つまりテクノロジーが私たちを形成するのか、それとも私たちがそれを形作るのかの2択だ」

「解決しなければならない難しい問題がたくさんある。どうすればモデルを自分の望むように動かすことができるのか、どうすればそれが人間の意図に沿ったものであり、最終的には人類のためになるものであることを確認できるのか」

「社会的影響に関する多くの疑問があり、考慮しなければならない倫理的、哲学的な疑問がたくさんある。哲学者や社会科学者、芸術家、人文科学者のようなさまざまな声を取り入れることが重要なのだ」

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