Maayan Lubell Nidal al-Mughrabi Ammar Awad
[エルサレム/ガザ/スデロット 7日 ロイター] – パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが7日に行ったイスラエルへの大規模攻撃で、イスラエル側の死者は200人を超えた。ガザ地区でもイスラエルによる報復攻撃で230人余りが死亡した。
イスラエルのネタニヤフ首相は「ハマスが残酷で邪悪な戦争を仕掛けた」として、強力な報復措置を取ると表明。ハマス指導者イスマイル・ハニヤ氏は、攻撃がヨルダン川西岸とエルサレムにも広がるとの見方を示した。
ガザに近いイスラエル南部のスデロットでは、民間人の遺体が道路に横たわっていたほか、車の中で死亡している男女も見られた。
ガザ地区では7日、イスラエルの報復攻撃を受けた建物から黒い煙と炎が夕方の空に立ち上った。保健省は232人が死亡し、少なくとも1700人が負傷したと発表した。
米国など西側諸国はパレスチナによる攻撃を非難し、イスラエルへの支援を表明。バイデン米大統領は、イスラエルには自国を防衛する権利があると述べた。
一方、イランや同国が支援するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは、ハマスのイスラエル攻撃を称賛した。
ハマス幹部は、高官を含む多数のイスラエル人を拘束しているとアルジャジーラに語り、イスラエルの刑務所に捕らえられている全てのパレスチナ人の解放に十分な捕虜がいると語った。
イスラエル軍もガザでのイスラエル人拘束を確認し、軍報道官によると、最大数十万人の予備兵動員が可能で、ヒズボラとの北部での戦争にも備えていると述べた。
ハマスは今回の攻撃について、イスラエルがヨルダン川西岸地区やエルサレムのパレスチナ人、イスラエルの刑務所にいるパレスチナ人への攻撃をエスカレートさせていることが原因だ説明した。
2007年にハマスが掌握して以来、ガザではイスラエルとの衝突が繰り返されてきたが、イスラエル領内への襲撃はインティファーダ(抵抗運動)最盛期にも見られなかった。
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