SNSの投稿で「ガンダムメタバース」におけるプラモデル設計ファイル流出が指摘されている。バンダイナムコは19日、アクセスに必要なクライアントファイルのダウンロードを一時停止した。知的財産の漏えいに、日本のテック分野の管理姿勢が問われている。
バンダイナムコは停止措置の理由について詳細な回答はしていない。「再度ダウンロードできる日時が決まりましたら、改めて本ホームページ上でお知らせいたします」と公式ウェブサイトは通知している。大紀元エポックタイムズは当件について問い合わせている。
バンダイナムコは130億円を投じて、仮想空間でガンダム関連コンテンツを交流できるプラットフォームを開発。日本と米国で6日に限定効果し、12日からは人数無制限の一般公開に踏み切ったものの、19日にダウンロード停止措置を講じた。
新作アニメ「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」関連のプラモデルの設計データがメタバース上で発見され、一部はSNSに流出した可能性がある。暗号化されておらず、誰でもアクセスできる状態だったという。
十分なセキュリティ対策が講じられていなかったのではないかと指摘がある。
「ガンダムメタバースプロジェクト」は、世界中のガンダムファンが仮想空間で様々な同社コンテンツと交流できるプラットフォームだ。自社の知的財産を、社会的財へと昇華させるとの野望を掲げていた。しかし、今回の流出事件はその野望に一石を投じる形となった。
国内外の熱心なガンダムファンは懸念を示しつつ、改善への期待を寄せる。
「セキュリティホールが適切に対処されていなかった。技術的な問題が業界の進歩を妨げている」「未発売のキットであり簡単に市場に出せないだろう」
また同社が所有する、プラスチックをパーツとして形作る高性能の射出成形機を持つ個人・組織も少ないため、影響は限定的との見方を示している。
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