今月2日、「河南省の小学校が給与を払わないため、教師は授業しない」というトピックが中国SNSのホットリサーチ入りし、物議を醸している。
このほど、河南省開封市にある小学校の教師が6か月も給料が未支給であるため、授業を放棄した。生徒は教室内でアニメや映画などテレビを見て過ごす「非常事態」になった。
この件について伝えた貴州テレビ局の「百姓関注」番組によると、この小学校は「教師に給料を払わないばかりか、食堂まで、生徒に食べ物を提供していない」という。
この件が世論の注目を集めた後、未支給だった教師の給料が支払われたのか、同校の教師は「正常に授業を再開した」と明かしている。
これを受けて、ネット上では「事件が解決したのは、世論の圧力のおかげだね」「ホットリサーチ入りすれば世論の圧力もあるし、なにしろ『両会』の開催期間中だ。(学校側や現地当局は)これ以上騒がれないよう、必死に金をかき集めたのだろう」といったコメントが寄せられている。
このほか「いま給料をもらえないのは教師だけじゃない。医師も、看護師も、役所の職員も皆そうだよ」「私の周りにも、給料もらえていないという知り合いは、たくさんいる」といった声も少なくない。
近年、中国の地方政府の財政状況は、悪化の一途をたどっている。そのため各地では、教師の給料が未支給になる事態が頻発している。
フランス通信社(AFP)の元編集部主任だったアントニー・ドネット(Pierre-Antoine Donnet)氏は仏誌「ル・ポワン」への寄稿のなかで、最近の中国について「いつ爆発してもおかしくない圧力釜のようなものだ」と表現した。
(2024年3月、河南省の小学校が教師の給与を半年も払わないため、教師が授業を放棄したことがわかった。授業が行われず、生徒は教室でテレビを見ている「非常事態」に。映像は、学校前に集結した生徒の保護者が、学校側に事情説明を求めているところ)
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