米下院は8日、共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員によるマイク・ジョンソン下院議長(共和党)の解任動議案の採決要求を圧倒的多数で却下した。
動議を取り消す議案は賛成359票、反対43票で可決した。グリーン氏は3月、ジョンソン氏は議長職にふさわしい能力を持っていないなどとして、解任を求める動議を提出したが、この直後に動議を事実上取り消す議案が提出されていた。
民主党の多数は、ジョンソン氏がウクライナ、イスラエル、インド太平洋地域への950億ドルの対外援助を成立させたことを踏まえ議長擁護に回った。解任に賛成した共和党は11人だった。
グリーン氏は今週、下院の議場でジョンソン氏に対する不満を爆発させ「バイデン政権がわが国を破壊するのを幇助した 」と主張した。その理由として、国境管理を蔑ろにした上で、ジョンソン氏がウクライナへの数十億ドルの対外援助を可決したことなどを挙げた。議案の採決要求が却下された際には「一党独裁が全面に出てしまった」と発言した。
グリーン氏はトランプ前大統領の支持者として知られる。しかし、この件についてトランプ氏は「今は民主党との戦いに集中する時だ。ジョンソン氏は懸命に努力している良い人だ」としてジョンソン氏支持に回っていた。
グリーン氏は、再度解任の申し立てを行うかどうかについては明言していない。
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