テキサス州選出のジョン・コーニン上院議員は、テロの脅威が米国内で発生するのは時間の問題だと警告した。
国家情報長官アヴリル・ヘインズ氏は15日に、過激派組織「イスラム国(ISIS)」関連の人身売買ネットワークが南部国境を越えて不法移民の通過を容易にしていると確認している。
コーニン議員は、15日に行われた上院情報委員会の公聴会で、国境の現状を受けて、脅威が現実化するのは「もし」ではなく「いつ」の問題だと考えるようになったと述べた。この公聴会は、2024年大統領選に向けたサイバー攻撃などの仮想の脅威に焦点を当てた。
議論中、コーニン議員は話題を物理的な脅威に移し、ヘインズ氏に対して、クリストファー・レイFBI長官が3月11日に発した警告についての見解を求めた。
レイ長官は、人身売買ネットワークを支援する海外の団体の中にISISとの関連があるとして、「非常な懸念」を表明していた。
コーニン氏は、FBI長官が「ISISに関連する個人が米国-メキシコ国境を越えて移民の通過を容易にしている」と述べたことに触れ、ヘインズ氏に公開セッションで、ISISの運営者とのつながりを持つ不法移民が何人いるか、また諜報機関が、そのようなつながりを持つ個人が南部国境を通じて米国に入国したと判別しているかどうかを尋ねた。
ヘインズ氏は、レイ長官が公に「ISISに関連する個人が移民の通過を容易にしている」と証言したことに対して「支持する」とし、具体的な質問には公開セッションで答えることはできないが非公開でさらに話し合うことは可能だと答えた。
コーニン氏はさらに詳しく尋ねた。「つまり、ISISの斡旋者が人々を南部国境まで送り込み、彼らがアメリカ国内に放たれたという事実を私たちに伝えることはできないのか」
ヘインズ氏は「監視している斡旋ネットワークがあり、ISISとのつながりがあることは事実だ。そのネットワークの管理には取り組んでいるが、詳細については非公開セッションでなければ話せない」と返答した。
この答えに対し、コーニン氏はアメリカ人がいつか、その結果に直面するだろうとの見解を示した。
同議員の発言は、最新の国土安全保障省の脅威評価で、外国人テロリストが米国への入国を容易にする旅行ルートの情報を積極的に収集していることを示している。
また、3月11日に情報特別委員会での証言で、レイ長官は南部国境を通じて犯罪者が国内に侵入したことについて「間違いなく」警告していた。
「特定のネットワークがあり、その密輸ネットワークの海外斡旋者にはISISと関連があり、私たちはこの問題についてパートナーと共に多大な努力をしている」と証言した。
レイ氏は「特定のネットワークについて、その海外仲介者の中にはISISと関連がある者もおり、私たちはこの問題に対して非常に懸念している。私たちはパートナーと協力して、この問題の調査に多大な努力をしている」と述べた。
彼はさらに、様々なグループからの脅威が「全く新しいレベルに達した」とも付け加えている。
FBIと国土安全保障省(DHS)は最近、外国のテロ組織、特にISISが6月の「プライド月間」関連イベントでアメリカの特定のイベントを標的にする可能性を警告する広報を発表した。
注目されるテロの脅威
アメリカ税関・国境警備局(CBP)のデータによると、今年度これまでにFBIのテロリスト監視リストに載っている196人が米国に入国しようとしており、そのうち81人は入国港の間で不法入国しようとして捕まった。
共和党は、記録的な数の不法移民が米国に流入していることについて、バイデン大統領とバイデン政権の政策を非難しており、関連する国家安全保障上の脅威について繰り返し懸念を表明している。
2023年10月、共和党の上院議員らは、国境警備隊がテロリズムに特化した爆発物を持っていた不法に国境越えた者を逮捕した後、警鐘を鳴らした。ジョン・バラッソ上院議員は爆発物が「テロリズムに特化して作られている」と述べた。
最近では、下院国土安全保障委員会の共和党メンバーが4月3日の書簡で国土安全保障アレハンドロ・マヨルカス長官に対し、DHSの現行の審査および釈放の慣行に関して未解決の疑問があることについて懸念を表明した。
議員らは書簡で「最近の報道によると、テロリスト監視リストに名前があるとされる外国人が国境で逮捕されたり、国内で発見されたりする事例が続いている」と指摘した。
また、2021年1月にバイデン大統領が就任してから、テロリスト監視リストに掲載されている外国人がどれだけアメリカに放免されたかについて、マヨルカス氏に情報開示を求めた。
共和党の議員らは、バイデン政権が不法移民を「キャッチ・アンド・リリース(逮捕したら釈放する)」政策が、テロ監視リストに載っている人々がアメリカの地域社会に流入する原因になっているのではないかと懸念を示している。
「キャッチ・アンド・リリース」政策により、不法移民は亡命審査を待つ間、アメリカの地域社会に放免される。
マヨルカス氏は最近、初回逮捕後に70パーセント以上の不法移民が放免されていると認めた。
国土安全保障省の報道官は大紀元に対し、公式ルートで議員の書簡に回答すると述べ、同省とその情報機関、対テロ部門、法執行機関が、テロの脅威をもたらすような者がアメリカに入国するのを防ぐために、入国前に個人を審査し、検証を行っていると強調した。
バイデン大統領の就任後最初の会計年度から現在に至るまで、入国港の間で不法入国しようとして摘発されたテロ要注意人物の総数は351人に上る。
対照的に、トランプ前大統領の4年間は約12人だった。
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