小学校と公園で無差別殺傷事件 5人死亡12人負傷 邪気充満する中国社会

2024/05/22 更新: 2024/05/22

今月20日、中国の湖南省と江西省で同じ日に、市民が刃物で切りつけられる事件が2件発生し、少なくとも5人が死亡、12人が負傷した。

20日夜、湖南省郴(チン)州市にある公園でナイフによる切りつけ事件が発生した。当局の発表では3人死亡、2人負傷となっているが、ネット上には「十数人が切りつけられた」とする情報もあがっている。

2024年5月20日、湖南省郴(チン)州市にある公園で発生した傷害事件の現場(中国のネットより)

同じ日、江西省貴渓市の小学校でも、児童らが無差別に切りつけられる事件が発生した。

果物ナイフを持った女(45歳)が児童らを次々と切りつけ、2人が死亡し、10人が負傷したと発表している。容疑者について「この学校の教師の家族だ」とするネット情報があがっている。

2件の事件の容疑者はいずれも現地警察によって身柄を拘束した。

これらの事件の関連話題は中国SNSでトレンド入りし、「なぜこんな世の中になってしまったのか」と嘆く声が広がっている。

(2024年5月20日、江西省貴渓市の小学校で発生した無差別殺傷事件の現場)

 

邪気が充満する社会

近年、中国各地で社会への報復を動機とする凶悪事件が頻発している。その背景には「最近の中国の政治・経済情勢の深刻な悪化や失業ブームがもたらす社会全体に充満する邪気がある」と多くのアナリストは分析している。

過去3か月以内に起きた凶悪事件の一部を以下に列挙する。「似たような事件は中国で毎日起きている、ただ報道されていないだけだ」とする指摘の声も上がっており、氷山の一角でしかないようだ。

5月7日、雲南省昭通市鎮雄県の病院で、ナイフによる殺傷事件が発生し、2人が死亡、21人が負傷。

4月8日には、湖南省永州市の学校で、元教師による刃物を使った傷害事件が起き、教員3人が負傷。

また4月7日、山東省済南市にある山東交通学院(国立大学)で学生がナイフを使って教師を殺害する殺人事件が発生。

3月22日、江蘇省宿遷市沭(ジュ)陽県では、13歳の少年が16歳未満の少年を刺殺している。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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