中国で新型コロナウイルス(中共ウイルス)の感染拡大が続いている。当局は7月の新規感染確認数を52万2000件と発表した。発熱外来・救急外来を受診したインフルエンザ様症状の患者における新型コロナ陽性率は、すでに21.2%に達している。
一方、当局は感染の増加について「周期的な変動の範囲内」との見方を示し、現在は流行変動における「ピークの高止まり期」にあると説明している。これに先立ち、専門家からは陽性率が20%を超えれば、高い流行水準に入る可能性は十分にあるとの指摘も出ていた。
中国疾病予防管理センターは8月13日、7月の全国における新型コロナ感染状況を公表した。
それによると、2026年7月1日から31日までの間、中国の31省・自治区・直轄市および新疆生産建設兵団で、二級以上の医療機関の発熱外来・救急外来を受診した発熱患者数は、週ごとに41万8000人から59万5000人の間で推移した。
同期間に報告された新規感染確認数は52万2000件で、このうち重症者は487人、死亡者は1人だった。死亡例は新型コロナ感染による呼吸不全とされる。報告件数は変動を伴いながら増加傾向を示した。
2026年第27週から第31週にかけて、発熱外来・救急外来を受診したインフルエンザ様症状の患者における新型コロナ陽性率は、8.2%、11.2%、15.3%、19.5%、21.2%と5週連続で上昇した。
当局の報告によれば、7月中に全国から提出された国内感染例の有効なウイルスゲノム配列は1万1204件で、すべてオミクロン株だった。主な流行株はNB.1.8.1およびその亜系統とされる。
当局は、新型コロナが「乙類乙管」へ移行して以降、一般的で発生頻度の高い呼吸器感染症の一つとなり、中国では毎年1~2回の流行の波が起きていると説明した。今回の感染増加も周期的な変動に当たり、流行の強さは過去2年と同程度だとしている。また、増加の勢いは明らかに鈍化しており、現在は今回の流行における「ピークの高止まり期」に入っているとの認識を示した。
相次ぐ感染者数への疑問と市民の反応
ただ、当局はこれまでも感染状況の実態を十分に明らかにしてこなかったと指摘されており、公表された数字が実際より少ない可能性もある。
中国版X(旧ツイッター)とされる微博では、当局が発表した7月の感染確認数に対し、数字の信頼性を疑問視する投稿が相次いだ。
「実際はもっと多い。病院に行っていない人が大勢いる」
「検査を受けていない人のほうが、もっと多い」
「ずっと流行している気がする。ウイルスも変異を続けているが、症状は初期の頃と似ていて、微熱が出て全身の関節や骨が痛む」
「死亡者が1人だけ?」
といった声が寄せられた。
「この統計には自分も含まれていない」という書き込みも少なくなかった。
夏休み・旅行シーズンで感染拡大は続くのか
中国疾病予防管理センターのデータでは、7月下旬の第29週に新型コロナ陽性率が15.3%まで急上昇していた。当局は当時、全体として「中程度の流行水準」にあるとしていた。
しかし、中国紙「農民日報」は当時、8月こそ人の移動が本格的に増える時期だと報じていた。学生の夏休みや会社員の年次休暇の集中により、家族旅行が増え、ウイルスの拡散を後押しする可能性があるという。
今回の流行の先行きについて専門家は、状況がさらに厳しくなる可能性があり、陽性率が20%を突破して高い流行水準に入ることも「十分あり得る」と分析していた。
元米陸軍の微生物学者、林暁旭氏は7月28日、大紀元の取材に対し、新型コロナで最も重要なのは依然として重症者数と死亡者数だと述べた。そのうえで、中国における情報公開の不透明さが、感染の実際の規模を判断するうえで大きな障害になっていると指摘した。
同氏は、当局が認めている数字は氷山の一角にすぎず、実際の感染規模は公式発表を上回っている可能性が高いとみる。ただし現時点では、2020年から2022年に見られたような全国規模の大規模流行に達していると断定できるだけの公開情報は十分ではないとしている。
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