ロバート・ケネディ氏、リバタリアン党大会でトランプ氏とバイデン氏のコロナ政策を批判

2024/05/29 更新: 2024/05/29

5月24日、自由主義者党(リバタリアン党)全国大会の舞台で、ロバート・ケネディ氏が火薬のような演説を行い、前大統領ドナルド・トランプ氏と現大統領ジョー・バイデン氏の新型コロナウイルス対策を批判した。彼は両者が憲法の基本的権利を尊重しなかったと非難した。

ケネディ氏は演説の中で、アメリカの歴史上、政府が我々の生活に不便をもたらした例を数多く挙げた。1920年代の赤狩り、1950年代のマッカーシズム、1960年代の公民権運動とベトナム戦争抗議、1970年代の麻薬戦争、2001年以降の対テロ戦争、そして最近の新型コロナウイルス感染症などがそれに当たる。彼は「私の記憶が間違っているのかもしれないが、アメリカ合衆国憲法にはパンデミックに関する免責条項があったことを覚えていない(実際には記載されていない:エポックタイムズ編集部)」と疑問を投げかけた。

ケネディ氏は、トランプ氏がパンデミック初期にロックダウンの実施を拒否したものの、最終的には屈し、「我々の多くの基本的権利が一夜にしてほとんど消滅した」と非難した。彼は、トランプ氏が公衆衛生機関にソーシャルディスタンスの強制を許可し、集会の自由を弱めたと指摘した。「正当な手続きも、公聴会も通知もなかった」と述べた。

さらに、ケネディ氏はパンデミック期間中に330万件の小規模ビジネスが閉鎖された一方で、ウォルマートや酒類販売店は営業を続けたことを指摘した。「トランプ大統領はアメリカを企業のように運営すると言ったが、彼は、我々全ての企業の鍵を、選挙で選ばれたことのない、また責任を問われることのない50年の官僚であるアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)博士に渡した」と批判した。

ケネディ氏は、バイデン大統領の就任後、憲法への攻撃がさらに深刻になったと指摘した。彼は複数の検閲事例を引用し、バイデン政権の措置が公衆の権利の侵害を悪化させ、パンデミックによる課題に効果的な対処をしていないと批判した。

演説の中で、ケネディ氏はジャーナリストのジュリアン・アサンジ(Julian Paul Assange)氏を英雄として称賛し、就任初日にアサンジ氏とエドワード・スノーデン氏を恩赦することを再確認した。「我々はジュリアン・アサンジを刑務所に入れるべきではない。ワシントンD.C.に彼の記念碑を建てるべきだ」と述べた。

前大統領トランプ氏は5月25日に「自由主義者党(リバタリアン党)」全国大会で演説を行った。最近数週間、トランプ氏はケネディ氏への言葉での攻撃を強めている。複数の全国的な世論調査で、この独立候補が保守派と無党派層から支持を得ていることが示されており、全国共和党はこれが選挙日にトランプ氏の支持率を削ぐ可能性があると懸念している。

ワシントンのヒルトンホテルの外では、民主党と提携する政治行動委員会Move Onが資金提供した移動広告板が、ケネディ氏とその副大統領候補ニコール・シャナハン氏(シリコンバレーの弁護士で起業家)が親MAGA(「米国を再び偉大に」を信奉するトランプ支持者)寄付者によって資金提供されていることを警告した。つまり、ケネディチームの選挙資金はトランプ支持者によって提供されているということである。

企業家で前共和党大統領予備選候補のヴィヴェック・ラマスワミ(Vivek Ganapathy Ramaswamy )氏は、ケネディ氏の演説後に声明を発表し、「自由主義ナショナリズム同盟がこの国を救い、建国の父たちが描いたビジョンを復興する」と述べた。ラマスワミ氏は、前大統領トランプ氏には「強烈な自由主義の本能」があり、ケネディ氏は「どの意味においても自由主義者ではない」と考えている。

ラマスワミ氏の記者会見中に、一人の大会参加者が彼に対して、イベントに出席しているのに党の大統領候補の一人を支持していないことを非難した。ラマスワミ氏は、その人には言論の自由があると答え、その後コメントを続けた。

彼は「今年、リバタリアン党(右派を奉じるアメリカ合衆国の政党)もまた岐路に立たされている。リバタリアン党が問うべき質問は、その目標が何かということだ。3%の一般投票をとるのか。あるいは、次期政府、すなわちトランプ氏の第二期政権と協力して、自由主義運動のビジョンを実現することなのか」と述べた。

 

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