頼清徳総統就任式出席で脅かされた豪議員、中共に反発

2024/05/29 更新: 2024/05/29

 

11人のオーストラリア議員は、シドニーの華僑が開催した頼清徳総統の就任を祝う夕食会に出席した後、在豪州中国(共産党)総領事館から脅迫メールが送られてきた。これに衝撃を受けた議員たちは、中国共産党の干渉は、オーストラリア政界は受け入れられないとの立場を明確にした。

デイリー・テレグラフ紙によると、脅迫メールは総領事館の「政治・メディア担当」部門のGmailアカウントから送信されていたという。

受信者にはニューサウスウェールズ州の労働党、自由党および無所属の議員、そして自由党の連邦議会議員のポール・フレッチャー氏が含まれている。

中国共産党の総領事館はメールの中で、議員らが頼清德氏の就任祝賀の夕食会に出席することに「強く反対」し、議員らに台湾問題を慎重に扱い、「一つの中国」原則を守り、豪中関係の改善の流れを損ねないよう注意を求めた。

豪州戦略分析(Strategic Analysis Australia)の創立者マイケル・シューブリッジ氏は、これは中国共産党がオーストラリアの内政に介入し、意図的な国家による脅迫行為であると指摘した。

5月20日には、多くのオーストラリア議員がシドニーで開かれた中華民国第16代総統と副総統の就任を祝う夕食会に参加し、ニューサウスウェールズ州の司法副長官ヒュー・マクダーモット(Hugh McDermott)氏は、台湾を民主主義の灯台と称えた。

マクダーモット氏は中国共産党からの脅迫メールを受けとった後、その干渉行為に深い懸念を示し、「中国共産党の干渉は、オーストラリアの政界にはあってはならない」と強調した。

夕食会では、台湾の民主主義と自由が、オーストラリアの各界から高い評価を受け、連邦議員フレッチャー氏が挨拶の初めに、中国語で「今夜は、私たちは皆友達です!」と述べた。

それと対照的に、中国共産党当局のメールから、オーストラリアの主要政党の議員や無所属議員は独裁政権からの敵意を感じている。

ニューサウスウェールズ州知事、クリス・ミンス(Chris Minns)氏は、「活動に参加することで労働党の議員が、いじめや脅迫を受けることは決して許されない。彼らは議員としての責任を果たしているに過ぎない」と述べている。

また、ニューサウスウェールズ州の無所属議員であるロッド・ロバーツ(Rod Roberts)氏は、夕食会に出席した後、中国共産党から脅迫メールを受け取ったと報告した。ロバーツ氏は、「市民が選出した議員が自分たちの国でどのような発言をし、どのイベントに参加するかなどに、外国の力が介入しようとするのは、衝撃的であり、大きな懸念を抱かせるものだ」と語った。

 

天睿
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