中国共産党(中共)と北朝鮮の脅威に立ち向かうため、アメリカはフィリピンと南シナ海での軍事協力を深め、また韓国との合同空軍演習を実施し、アジア太平洋地域の平和と安定を支える同盟国の後押しをしている。
6月5日、アメリカはB-1B長距離戦略爆撃機を派遣し、朝鮮半島上空を飛行、7年ぶりに韓国と共に精密誘導兵器を使用した爆撃訓練を実施した。
韓国国防部は同日の発表で、アメリカのB-1B爆撃機が、他のアメリカ及び韓国の戦闘機と共同で空中演習を行い、韓国の戦闘機によるエスコートの下、JDAM(統合直接攻撃弾薬)を使用して精密な打撃能力を披露したと述べた。
JDAMは誘導システムを活用し、標準的な非誘導爆弾を高精度のGPS誘導兵器に変えることが可能で、その中には北朝鮮が警戒するバンカーバスター(地下施設破壊用爆弾)も含まれている。
この軍事演習は、北朝鮮によるゴミ気球の発射を含む挑発的な行動への、韓国の対応として捉えられており、圧倒的な米韓の航空戦力を披露し、北朝鮮への抑止力を示すためのものだった。
演習の前日、韓国は北朝鮮との国境地帯で軍事活動を全面的に再開すると宣言し、高まる緊張に対処する姿勢を明らかにした。
その一方で、マニラの要求に応じて、米国海兵隊のMQ-9A リーパー無人機が、フィリピンのバサ空軍基地に順次配備され、アメリカのインド太平洋軍司令部と、フィリピン軍の間の情報共有を促進している。
MQ-9A無人機は、米海兵隊が保有する最先端の機体であり、最大18時間の連続飛行と1万5千メートルの最高飛行高度を実現している。これは昨年夏に初期運用能力を得てから初めての海外配備だ。
さらに、この配備には南シナ海のセカンド・トーマス礁付近で行われた5回の偵察および監視ミッションが含まれている。
この海域は、中共がフィリピンの船舶に対して、頻繁に干渉する戦略的に重要な場所であり、アメリカとフィリピンが軍事的に連携を深めることは、中国の南シナ海での勢力拡大に対する有効な対抗策と見なしている。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。