村名を大規模変更 中国共産党のウイグル文化消滅政策

2024/06/22 更新: 2024/06/22

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)とノルウェーの「ウイグル支援団体」は、中国共産党(中共)が新疆地区でウイグル族の民族文化を計画的に排除していると、6月18日に共同で行った調査結果を公表した。

この報告書によると、2009~23年の間に、約3600個のウイグル族の村名が中共によって変更されている。その中で、630個の村は宗教、歴史、文化に関連する名前が中共のイデオロギーに沿った名称に変更された。

例えば、「アクメキット」という村は「白いモスク」という意味だが、2018年に「団結村」という名前に変更された。また、「ドゥタール」という名前の村は、ウイグル族の楽器を表す言葉だが、2022年に「紅旗村」という名前に変更されている。

村名を変更した地域の中で、カシュガルが43.8%と最も高く、次いでホータンが25.4%、アクスが22%となっている。

ヒューマン・ライツ・ウォッチの中国部門の代理責任者である王松蓮氏は、Xプラットフォーム上の投稿において、「これらの変更は主に2017~19年にかけて実施され、その期間は中共が当該地域での反人道的な犯罪を激化させていた時期にあたる」と指摘した。

王氏はまた、「このような地名の変更は、ウイグルの文化や宗教的な表現を抹消しようとする中共の方針の一部である。我々は、各国政府や国連に対して、中共がウイグル地方で行っている暴力行為に対する責任を問うよう強く要請している」と述べた。

インタビューに答えたある人物は、村の名前が変更されたことが地域住民に深刻な影響を及ぼしていると話した。中共が設置したいわゆる「再教育キャンプ」から解放された村人の一人は、自宅へ戻るためのバスチケットを買おうとした際に、自分の出身村の名前がどこにも見当たらなかったと語っている。

関連特集: 人権問題