中国 災害救助より、「情報封鎖」、そして「輝かしい功績のアピール報道」

安徽省銅陵市の街中で、白昼堂々 偽りの救災活動

2024/06/23 更新: 2024/06/24

21日、安徽省銅陵市の街中で「偽りの救災活動」が行われた。その撮影現場を映した動画がSNSに流出して話題になっている。

撮影場所は現地の病院前の人通りの多い道路だ。多くの市民が見守るなか、堂々と進められていた。

動画の中には、地面にしゃがんだ男が高圧噴射ガンを空に向けて放水して、「暴雨」を作る様子や、制服姿のいわゆる「救援隊」が何やら忙しそうに砂袋を積み上げて「洪水の進入を防止する」シーンを懸命に演じている。

この撮影光景をすぐそばで見ている市民のなかには、笑っている人も。

(「偽りの救災活動」の撮影現場)

 

「功績を宣伝せよ」
 

どんな悲劇的な災害を前にしようが、真実の被災状況に関する報道は封鎖。許されるのは官製メディアによる「政府の災害救助における輝かしい功績のアピール報道」だけだ。

人災を天災にすり替えるところから始まり、中国当局の偏向報道やフェイク映像は、とどまるところを知らない。

過去にも、そんな官製メディアのやらせ報道に対して、「政府の報道は嘘っぱちだ」「フェイク映像だ」「ヤラセだ」といった現地民による反発が起きているが、最近では洪水災害に見舞われた福建省でも、「偽りの救災活動」が行われていたことが現地民の訴えにより明らかになった。

「官製メディアによる撮影後、災害救援はストップした」

「これが(政府のいわゆる)『災害救助』だというのか? しかも、ここは最も被害が大きかった地域だぞ、であるにも関わらず、そういう態度なのか政府は…あんまりではないか」

「なんて世の中だ」などと怒りを噛みしめて、深いため息をつくのは、福建省竜岩市の被災民の男性だ。

 

情報封鎖

中共当局が公表する「被害データ」はたいていは著しく美化されたものである。この事は海外の人々でも知っている人は知っているし、中国国内の人々も、日頃からそういった噂や話を耳にしたりして、もう常識だ。。

当局は被害の過少報告を行う傍ら、真実の被災状況がバレるのを防ぐために、被災民が発するSOSの封じ込めにも躍起になっている。いっぽうでは、政府が積極的に救援を行っていることをアピールすることに大忙しだ。

当局による情報封鎖のなか、立ち往生中の被災民は救助を求めるも、どこで声を上げたらいいのかもわからないのだ。中国SNSの災害関連動画のコメント欄には被災民によるSOSメッセージが溢れている。

 

 

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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