中国 「われわれに反乱させる気か!」

飲酒運転の「パトカー」を取り囲み 怒りの民衆が抗議=中国【動画あり】

2025/02/07 更新: 2025/02/07

旧正月開けの中国の町で6日、飲酒運転の警察が交通事故を起こし、怒りの民衆がパトカーを取り囲んで抗議する騒ぎが起きた模様だ。

現在、この件に関する公式発表はなく、市民が投稿した関連動画もすぐにSNSから削除されるなど封殺に遭っている。

現場で動画を撮影した市民による状況説明によると、事件は湖南省岳陽市(がくよう-し)平江県(へいこう-けん)にある市場で起きた。

市場から出てきたパトカーが交通事故を起こし、運転していた警官は酔っぱらっていたという。怒った現場の民衆たちが、パトカーを取り囲んで抗議をする事態になった。

そこへ後から駆け付けた警察車両から、大勢の武装警察が下りてきて、パトカーを取り囲んでいた市民を強制排除し、容疑者の警官を現場から連れ去ったという。

飲酒の警官が運転するパトカーによってぶつけられて倒れたのか、それとも後からやってきた警官らによる鎮圧の過程で、押し倒されたのかわからないが、現場を映した動画のなかに、地面に横たわる市民の姿があった。

映像には「われわれに反乱させる気か!」と民衆が罵る場面もあった。

 

(現場の様子)

 

「火薬庫」

経済不況や当局による力づくしの安定維持体制下で、庶民は、不公平な仕打ちを受けても訴える場もない。そこで市民は、往々にしてその心に秘めた行き場のない怒りを、当局の手先である「警察」に向けてしまう。

ただでさえ「いつ爆発してもおかしくない火薬庫」といわれて久しい中国だ。

今回の事件に関しては、「酒飲んで事故起こしたのが、パトカーでなかったらここまで大騒ぎにならなかっただろうに」「警察は普段から市民の敵、怒りの民衆の手に落ちぬようせいぜい気を付けることだな」といったコメントが目立つ。

実際に「交通警察が市民によってナイフで刺された(2023年12月)」といったニュースを聞きつけると、「被害者」が警察であるためか、関連動画のコメント欄はグッドボタンで埋め尽くされるなど「多くの人々から沸き起こる歓声」が現実に起きているのだ。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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