2024年パリオリンピックの開幕式が7月26日に迫る中、フランスの安全警戒レベルは最高に達している。また、6月末には臨時立法選挙も予定されており、イスラム過激派によるテロ攻撃の脅威が、高官たちの懸念を呼んでいる。
パリ警視庁のロラン・ヌネス局長は、6月21日のオリンピック準備状況に関する記者会見で、「イスラム過激派のテロリズムは依然として我々の主要な関心事である」と述べた。
ヌネス氏は、「現在のところ、オリンピックやフランスに対する具体的な脅威は確認されていないが、5月末にはサン=テティエンヌでオリンピックを狙った計画に関与していた2人を逮捕したことを忘れてはならない」と警告した。
ロイター通信によると、先月、サン=テティエンヌで18歳のチェチェン出身の男子を逮捕した。彼はイスラム国(IS)名義でオリンピック期間中に同市のサッカー場でテロ攻撃を計画したとされている。また、共に逮捕された未成年の弟は後に釈放したが、反テロ検察官によれば、この容疑者は5月26日に正式に捜査を受けた。
ヌネス氏は、「テロの脅威は、過激派環境保護団体や極左派、親パレスチナ運動による抗議活動の脅威と同様に深刻である」と述べた。
パリがオリンピックの開催準備を進める中、フランスは潜在的なテロ攻撃に対して高度な警戒態勢を維持している。オリンピックは7月26日に開幕し、8月11日まで続く予定である。
今年3月、フランスはセーヌ川での開幕式の規模を縮小することを決定した。それでも、約10万4千人の観客が河畔での祝賀行事を楽しみ、さらに22万2千人が橋や通りから観覧すると予想している。これはフランス政府が当初予想していた60万人から大幅に減少した数となっている。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。