中国北西部の酒泉衛星発射センターで11日、中国民間企業が開発した商業用ロケット「双曲線1号遥8」が打ち上げられたが、上空で異常が発生し飛行試験に失敗した。新華社が伝えたところによると、原因は現在調査中であるという。
新華社によれば、7月11日午前7時40分、「双曲線1号遥8」ロケットは酒泉衛星発射センターで点火され、順調に上昇したが、飛行中に異常が発生し、試験飛行は失敗に終わった。これに対し、ロケットの開発元である北京星際栄耀空間科技股份有限公司は、同日昼に声明を発表し、1段目から3段目までは正常に飛行したが、4段目で異常が生じたと説明した。具体的な原因は今後の詳細な調査と審議を経て発表される予定だという。
「双曲線1号」は、中国で初めて民間企業が成功させた、人工衛星の打上げ/軌道投入用のロケットであり、これまでに7回の発射を行っているが、今回の失敗は4度目となる。前回の発射は昨年12月で、初の連続成功を達成していた。
星際栄耀公司は、今回の失敗について謝罪し、迅速に問題解決に向けた取り組みを開始したことを強調した。また、同社は双曲線1号に加え、中国初の液体ロケットである双曲線2号ロケットが、一度打ち上げられた後、再び垂直に着陸し、再利用飛行試験を完了したことが報告されている。さらに、双曲線3号ロケットの開発も進めており、2025年に初飛行と再利用を目指すとしている。
中国ではロケット打ち上げに関するトラブルが相次いでおり、最近では河南省の住宅街にロケットが落下して爆発したり、四川省で打ち上げられたロケットの部品が落下して住民が逃げ惑う様子がSNSに投稿されたことが話題となっている。
星際栄耀公司の声明によると、双曲線1号ロケットは商業的な運用能力を持つことが評価されており、将来的には大型星座ネットワーク、低軌道貨物輸送、宇宙ステーション建設と運営、深宇宙探査、宇宙旅行など宇宙ビジネスの需要に応えるための開発が進められている。
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