ウクライナ軍のロシアへの反攻が2週目

2024/08/17 更新: 2024/08/17

ウクライナ軍のロシアに対する反攻が2週目に突入し、ロシア西部のウクライナ国境沿いに位置するベルゴロド州が8月14日に非常事態宣言をした。その一方で、ウクライナ軍は以前に攻め込んだクルスク地方で、さらに多くのロシア兵を捕虜にした。

ウクライナのニュースチャンネルが14日に放映した映像では、ウクライナ兵がロシア国境近くの小さな町の建物の屋根からロシアの国旗を降ろす様子が映し出され、そこには道路に放置されたロシアの軍用車両が破壊され、炎上している様子も映されていた。ウクライナ兵が地元の住民に必要な生活用品を配っている姿も確認できる。ウクライナ側は14日に、ウクライナ軍がロシア領内での攻勢を強め、100人以上のロシア兵を捕虜にしたと報告した。

このウクライナ軍の反攻にロシアはこれまでに約20万人の住民を避難させ、国境に近いベルゴロド州も14日に非常事態を宣言した。

ウクライナの武装勢力の最高指揮官 オレクサンドル・シルスキー氏は「我々の国防軍はクルスク地域での攻撃作戦を継続中で、今日、部隊は特定の方向へ1~2キロ進んだ」と述べた。

その日には、モスクワのボランティア達も支援物資の梱包を行い、それをクルスク地域の人々へ届ける活動をしていた。

モスクワのボランティアであるガリーナ・ニコノワさんは「現在の厳しい状況の中で、多くの人々が援助を求めている」と述べている。

ウクライナ軍がロシアに反攻する中、先週、ロシア軍が発射したロケットがウクライナのスームィ地方にある学校を直撃し、2人が命を落とした。死亡した犠牲者の中には子供も含まれていた。

一方で、ロシア国防省は14日にクルスク地方でのSu-25戦闘機の戦闘映像を公開した。

ロシアのプーチン大統領は先週、数千人規模のウクライナ軍がロシア国境に急襲したと発表し、これが将来の交渉での優位を確保するため、またはロシア軍の進軍を遅らせるための戦略だと指摘した。

さらに、ロシアは6月にウクライナに提案していた和平案について、見直しを行う意向がないことを明言した。

関連特集: 欧州・ロシア