中国共産党の企み阻止 EUが中国製EVに追加関税

2024/10/07 更新: 2024/10/07

10月4日、EUは中国からの輸入EVに「相殺関税」を課すことを投票で決定した。

10月4日の投票で、EUの27か国は、中国からの輸入EVに対して、5年間の相殺関税を課すことを最終的に決定し、税率は最大35.3%に達する可能性がある。

EU委員会の報道官は、相殺関税を課す目的は、公平な競争環境を再構築することだと再確認した。

EU委員会の貿易問題担当報道官オロフ・ギル氏は、「私たちの目標は、損害を与える補助金を排除することだけだ!」と述べた。

1年以上にわたる反補助金調査の結果、EU委員会は、北京当局が中国のEV産業に過剰な補助金を提供していると認定し、これが低価格製品のEU市場への輸入を引き起こし、現地の自動車産業に、重大な経済的損害を与えているとしている。

現在、中国製のEVは、EU市場でかなりのシェアを占めており、データによると、2020年の3.5%から今年の第2四半期には27.2%に急増している。さらに、EUのデータによれば、中国は毎年300万台のEVを、輸出で消化する必要があり、これはEU市場規模の2倍に相当する。

米国サウスカロライナ大学エイケンビジネススクールの謝田教授は「中国では、生産された自動車が全く売れず、何万台もの自動車が山の中に積み上げられ、売れないまま生産が続けられている。これは、政府の補助金に依存して損失を補填しているからだ。もしこれらの補助金付きの自動車が、低価格でEU市場に入ると、EUの自動車産業に大きなダメージを与えるだろう。自動車産業は、欧米において非常に重要な基幹産業だ」

今回の投票では、EUの27か国のうち5か国が反対票を投じ、12か国が棄権を選んだ。分析によると、これらの国が、反対票や棄権票を投じたのは、中共(中国共産党)当局からの報復を懸念しているためであり、特に中国本土に多くの投資を行っているドイツにとっては、重要な問題だ。また、貿易戦争がエスカレートする可能性も懸念されている。

欧州委員会の報道官オロフ・ジル氏は、EUの調査と相殺関税がWTOの義務に完全に合致しており、中共には報復する理由がないと指摘した。

オロフ・ジル氏は次のように述べている。「これらの補助金の影響は詳細に論じられ、WTOの規定に合致しており、徹底的な調査の結果として確認されている」

米国の商務長官ジーナ・レモンド氏は、EUに対して中国のEVがもたらす重大な国家安全保障リスクに警戒するよう警告し、EUと米国が人工知能(AI)、チップ、量子計算、EVなどの分野で共同で行動するよう促した。

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