アメリカの前大統領トランプ氏が、民主党副大統領ハリス氏を破り、2024年のアメリカ大統領選挙に勝利した。これにより、トランプ氏はアメリカの第47代大統領として再びホワイトハウスに戻ることが決まった。
トランプ氏宛てに世界各国の首脳たちが次々と祝賀の意を表した6日、トランプ氏の長男ドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr.)氏が自身のインスタグラムに父親のトランプ氏の「辞表」を投稿して、話題になった。
トランプ氏は、大統領選挙が残り2週間余りと迫るなか(10月20日)、激戦州のペンシルベニア州のマクドナルドで「アルバイト体験」をしており、当時、エプロン姿のトランプ前大統領の動画がSNSで拡散されて話題を呼んだ。
トランプ氏が働くマクドナルドの向かい道では、数千人の野次馬がその姿を見守っており、ドライブスルーでトランプ氏に商品を手渡される客は実に嬉しそうだった。
「ずっとやりたかったことだ」「私はこの仕事が大好きだ。ここで働くのは楽しい!」と笑顔のトランプ氏、フライドポテトを揚げたり、ドライブスルーの客に商品を手渡したりと、きちんと働いているその「仕事ぶり」はSNSで数百万回再生されている。
しかし、来年1月にはホワイトハウス入りする事が決まったため、泣く泣くその「大好きな仕事」を辞すことになったという。
トランプ氏の「辞表」の宛先はシカゴにあるマクドナルド本社の人事部だ。そこには以下の内容が書かれていた(一部邦訳)
「マクドナルドの経営陣の皆様、この書面をもって、2025年1月20日(月)付けでマクドナルドを退職することを正式にお知らせいたします。」
「在職中、私はお客様にサービスを提供し、この店のテンポの速い環境に貢献する機会を楽しんできました。ハンバーガーを焼いたり、ポテトを作ったり、ドライブスルーを管理したりと、レストランビジネスとハードワークの価値について多くを学ぶことができました」
手紙の最後には、「次の冒険を楽しみにしていますが、マクドナルドでの思い出を胸に旅立ちます」と締めくくっている。
注目すべき点は、「辞表」に書かれた辞職の日付がちょうどトランプ氏の大統領就任日となっていること。また、住所もホワイトハウスとなっていた点だ。トランプ氏は署名のところにアメリカ第45代および47代大統領を意味する「45-47」という数字も書いていた。
「実にトランプさんらしい」
辞表を見たユーザーたちからは50万を超える「いいね!」(8日時点、インスタグラム)が寄せられており、「トランプ氏の辞職に理解を示す声」も少なくない。
「トランプさんにはもっといい仕事があるから、マクドナルドもきっと理解してくれるだろう 」
「大統領になった初めてのマクドナルド店員」
なぜ「マック」でアルバイト?
「なぜマクドナルドでアルバイトを?」という質問に対し、「これは自分がずっとやりたかったことだったし、私がこれをしたのは彼女(ハリス氏)がやらなかったからだ」とトランプ氏はいう。
民主党候補のハリス副大統領陣営は8月、中間層にアピールするため、「ハリスは学生時代に、マクドナルドでアルバイトをしていた」という生い立ちを強調した広告を打ち出している。
いっぽう、この点に関してトランプ氏は「彼女の履歴書にはそのような記述はない」としている。
トランプ氏がマクドナルドで「アルバイト」をするきっかけは、つまり、ハリス氏に対する、トランプ流のジョークのようなものだったのか? いずれにしても、本人もお客さんも楽しそうだった。
ちなみに、トランプ氏のファーストフード好きはよく知られていることだが、「マクドナルドで一番好きな食べ物は何か」と聞かれた本人は、「すべてが好きだけど、でもフライドポテトは好き」と答えている。
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