「汕頭政府最黑暗(汕頭政府は一番暗黒だ)」
「官官相護(官僚同士が互いに庇いあう)」
「逼民一死(民を死へ追いやる)」
11月30日午後、中国広東省汕頭市にあるデパート屋上の時計台に、上述のスローガンが掲げられ、現地政府の闇を糾弾する旨の大きな横断幕が人目を惹いた。
横断幕を掲げる女は白い服を着ており、服の背後には「無実の罪」を表す大きな「冤」の字もあった。
抗議事件が起きたのは、市内のランドマークでもある有名なエリアである。
抗議現場の周囲には多くの野次馬が集まっていたが、駆け付けた警察によって追い払われ、写真や動画などの撮影を禁じられた。抗議現場は即刻「封鎖線」を張られ、警官が安定維持に当たっていた。
抗議の様子を映した動画は一度は中国SNSに出回ったが、しばらくしたら封殺に遭い、当局による検閲が始まった模様だ。
(現場の様子)
白衣の女性がどんな冤罪を受けたのか知る由もないが、他に1つでも手があるならば、彼女はこうして危険な時計台に上がり、逮捕・投獄確実なこのような真似はしなかったはずだ。
「不公平や不正を受けても訴える場もなく泣き寝入りするしかない」
「職を求める人たちで作る長い行列」
「自分の人生のみならず、まだ幼い子の人生にまで絶望して我が子を道連れにして橋から海へ飛び降りる親」
「働いた分の給料ももらえず、払ってと抗議すれば弾圧される労働者達」
「……」
これこそが、今の中国の真実の姿であり、決して官製メディアが宣伝する「盛世(繁栄)」などでは決してない。
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