JR東日本は2026年3月に向け、運賃の引き上げを計画している。山手線などの初乗り運賃を10円引き上げる方針で、実現すれば、現在の150円から160円となる。また定期券の値上げも見込まれている。
また運賃値上げの背景には、人口減少により今後の利用者の増加が見込めない中、鉄道事業運営に必要な費用を確保する必要がある事が挙げられる。
JR東日本が本格的な運賃の値上げを実施するのは、消費税増税時などを除き、1987年に会社が発足してから初めてとなる。
値上げの申請は近く国に対して行われ、その後、国の運輸審議会で認可に向けた審査が行われる予定となっている。
またJR九州とJR北海道も運賃価格の値上げを実施する予定でいる。
JR九州は今月7月の発表で、国土交通省に対して、普通旅客運賃を平均14.6%、通勤定期を平均30.3%、通学定期を平均 16.0%、新幹線特急料金を平均12.4%改定することを申請した。また12月3日、国土交通省に申請していた運賃改定が認可されたと発表した。初乗り運賃は170円から200円に値上げし、2025年4月1日から適用される。JR九州の運賃引き上げは消費税増税時を除き、29年ぶりとなる。
JR北海道も今年4月に約8%の運賃値上げを盛り込んだ新たな計画を発表した。値上げにより約37億円の増収を見込み、人材確保や物価高騰などの費用に充てる。
JR北海道の代表取締役社長である綿貫泰之氏は10月29日、運賃改定に関して国土交通省からの認可が得られたことを発表した。運賃の改定は2025年4月1日から実施される。また綿貫氏は運賃の引き上げについて「厳しい経営状況や経営環境を踏まえ、今後も鉄道の競争力を維持していくための様々な輸送サービス向上策を実施し、北海道における基幹的輸送機関としての役割を果たしていくために必要なものだと考えている」と発表した。
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