台湾総統 故安倍首相の「自由で開かれたインド太平洋」構想に感謝 日台関係強化へ

2025/02/21 更新: 2025/02/21

2月21日、台湾の頼清徳総統は、日本の故安倍晋三元首相の夫人、安倍昭恵夫人との会見で、安倍氏が提唱した『自由で開かれたインド太平洋』構想に感謝の意を表し、石破茂首相が安倍晋三氏の理念をさらに実現していることにも謝意を示した。安倍昭恵夫人との再会を通じて、日台関係のさらなる強化と地域の平和への共同の取り組みが強調されたこの会合は、両国間の絆をさらに深めるものとなる。

頼清徳総統は21日、安倍昭恵夫人と会見した。訪問団には北村経夫参議院議員、村岡嗣政山口県知事、片山和之日本台湾交流協会台北事務所代表などが含まれていた。

2025年2月21日、中華民国の頼清徳総統が日本の故安倍晋三元首相の妻、安倍昭恵夫人と日本代表団と会見し、挨拶(中華民国総統府提供)

頼清徳総統は挨拶で、昨年5月に昭恵夫人が彼と蕭美琴副総統の就任式に出席し、総統府で旧交を温めたことに触れた。今回の再訪を歓迎し、同席の訪問団とも交流できることを喜んでいると述べた。

20日に初の「ハリファックス台北フォーラム」(HFX Taipei)が開催され、頼清徳総統は昭恵夫人と共に開会式に参加したことを述べた。昭恵夫人がフォーラムで基調講演を行い、世界の安全保障と民主主義の発展に貴重な意見を提供したことに感謝し、台湾への強力な支持を示すために特別に来台したことに謝意を表した。

頼清徳総統は、安倍元首相が先駆けて「自由で開かれたインド太平洋」構想を提唱し、国際社会に台湾海峡とインド太平洋の平和と安定に注目するよう呼びかけたことに感謝した。この構想は現在、世界の民主主義国家の共通戦略目標となり、国際情勢と台湾の安全に深遠な影響を与えており、これらは安倍氏の台湾海峡とインド太平洋地域への重要な貢献であると述べた。

「日本の石破茂首相が最近、アメリカのトランプ大統領との首脳会談後、共同で台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認し、武力や脅迫による一方的な現状変更に反対し、台湾の国際組織参加を支持したことは、石破首相が安倍元首相の理念をさらに実現していることを示している」と頼清徳総統は述べた。

頼清徳総統は2月21日午前、台湾総統府で日本の故安倍晋三元首相の妻、安倍昭恵夫人と会見(中華民国総統府提供)

頼清徳総統は「我々は安倍氏の台湾への友情に深く感謝し、昭恵夫人が安倍氏の理念を継承し、地域の平和と繁栄にやさしくも強い力をもたらし、多くの公の場で台湾海峡の平和への継続的な関心を呼びかけていることに感謝する。特に昨年12月、昭恵夫人がトランプ大統領夫妻の招きで訪米した際、台湾海峡問題について台湾のために発言したことは、台湾の人々を非常に感動させた」と強調した。

頼清徳総統は、権威主義国家の継続的な拡張に直面して、台湾は日本、アメリカ、そしてEUなどの理念を共有する国々と引き続き協力し、世界と地域の平和と繁栄に貢献していくと強調した。昭恵夫人の努力により、地域の平和と繁栄がさらに進展することを期待すると述べた。

安倍昭恵夫人は挨拶で、まず頼総統が多忙の中、時間を割いて会見してくれたことに心からの感謝を表した。安倍元首相が山口県出身であることに触れ、今回の訪問団に北村経夫参議院議員、村岡山口県知事、島田副議長、そして多くの山口県の重要人物が含まれていることを述べ、安倍氏の霊がこの光景を見れば必ず喜んでいるだろうと語った。

昭恵夫人は、安倍氏の逝去時に頼氏が副総統として自宅を訪れ、哀悼の意を表したことに触れ、この深い友情と温かい慰問、気遣いを決して忘れないと述べた。一昨年に台湾で開催された安倍追悼映像展には多くの台湾各界の人々が訪れ、昨年には頼総統の就任式に参加する機会を得て多くの台湾の友人と会い、日台関係の緊密さと素晴らしさを直接感じたと語った。

安倍昭恵夫人は、安倍氏の遺志を継ぎ、日台関係のさらなる発展のために全力を尽くすと述べ、頼総統と出席者からの指導を期待すると述べた。

鍾元
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