ベルギー連邦検察は、中国の通信機器大手ファーウェイがロビー活動として欧州議会の議員に賄賂を渡した疑惑に関連し、5人を起訴したと発表した。そのうち4人は汚職および犯罪組織への関与で起訴され、1人は資金洗浄(マネーロンダリング)で起訴された。
ファーウェイが欧州議会議員に贈収賄?
ユーロニュースによると、ベルギー検察は、ファーウェイが欧州議会議員に賄賂を渡した可能性があるとみており、5人を起訴した。
マネーロンダリングで起訴された1人は保釈されたが、残り4人は逮捕された。 検察当局は、関係者の名前や身元を特定できる情報を公表していない。
また、検察は3月18日にブリュッセルの欧州議会の事務所を新たに捜索したことを発表した。
3月13日、欧州議会の2つのオフィスが封鎖された。そのうちの1つは、マルコ・ファルコーニ議員(イタリア)の助手パオロ・カンピシとフランチェスコ・ヴァスタのオフィスだった。もう1つは、ニコラ・ミンチェフ議員(ブルガリア)の助手アダム・ムシュタールのオフィスだった。
警察はブリュッセルにあるファーウェイ本社や、ブリュッセル、ベルギーのフランドル地方、ワロン地方、ポルトガルなどにある21か所を捜索した。
Politicoの欧州版は3月13日付で、ベルギー検察官事務所の報道官が「欧州議会における活発な腐敗、文書偽造、マネーロンダリングなどの初期的な指摘について調査を行っている」と述べたと報じた。その後、同事務所は「賄賂の疑いがファーウェイに利益をもたらした」と補足した。
オランダの調査報道メディアFollow the Moneyと、ベルギーのLe Soir、Knackなどが、ファーウェイに関連する不法行為の調査が行われていることを最初に報じた。
欧州議会、ファーウェイロビイストの立ち入り禁止
3月14日、欧州議会はファーウェイのロビイストの立ち入りを一時的に禁止し、この措置は予防措置として安全規則に基づいて行われたと発表した。
ファーウェイは先週、これらの指摘を真摯に受け止めており、「ファーウェイは汚職やその他の不正行為に対してゼロトレランスポリシー(例外を許さないあらゆる政策)を採用しており、常に適用される法律や規制を遵守することを約束している」と述べた。
検察側は、汚職行為は2021年から「極秘」に行われていたとし、商業ロビー活動を装って、特定の政治的立場を取るために費用や過剰な贈り物(食事や旅行費用、サッカーの試合への定期的な招待など)が支払われていたと説明している。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。