アメリカのトランプ大統領は、億万長者ジェフ・ベゾス氏を「いい人」と称賛し、同氏がワシントン・ポストで進めている改革についても肯定的に捉えた。
トランプ氏は22日、専用機エアフォース・ワン機内で保守派コメンテーターのクレイ・トラヴィス氏のインタビューを受けた際に、「私は素晴らしいことだと思う」と語った。
「私は彼(ベゾス)と長時間にわたって話した。彼は良い人物だ。第1期の在任中、私は彼のことをよく知らなかった。今とはまったく違う状況だ」と述べた。
トランプ氏によれば、ベゾス氏はワシントン・ポストの報道を「より公平にしようと本気で努力している」という。
同紙の編集部について言及し、「実際に彼(ベゾス氏)に対して否定的な記事をいくつか掲載している」と語った。
さらに、「彼(ベゾス氏)はこう言った。『これはあまりにもひどい。私はこのメディアの経営で多大な損失を出しているというのに、彼らは……ご存じの通り、もはや制御不能になっている』と」と述べた。
ベゾス氏は世界でも有数の富豪である。2024年10月25日、ワシントン・ポストの発行人は、今年の大統領選挙においていかなる候補者への支持表明もしないと発表した。これは同紙が36年間続けてきた方針を覆すものだ。
この決定は、編集部内や一部読者の間で反発を招き、編集委員会の複数のメンバーが辞任した。関係者によれば、発表後わずか4日間で、同紙はオンライン購読者を20万人以上失ったという。
同年10月28日夜、ベゾス氏はコラム記事を発表し、ワシントン・ポストが大統領候補を支持しないという判断を擁護した。ベゾス氏は、それは「失われつつある米国民のメディアへの信頼を回復するため」であり、「商業的利益ではなく、報道機関としての信用を守るための決断だった」と説明している。
同氏は、「36年続いた伝統を破ったことに後悔はない」と述べ、次のように記している。
「新しい挑戦には当然、批判もつきものだ。それがこの世界の常である。
いずれも簡単な道のりではないが、それでもきっと価値のあることだと信じている」
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