中谷防衛相 沖縄駐留米軍トップと会談 海兵隊グアム移転の着実な実施を要請

2025/06/24 更新: 2025/06/24

中谷元防衛大臣は2025年6月23日、那覇市内で在沖縄アメリカ軍のトップである四軍調整官ロジャー・ターナー氏と会談した。両者は、沖縄の基地負担軽減を目的とした在沖縄海兵隊のグアム移転を着実に進めることや、米軍による事件や事故の再発防止について意見を交わした。

会談の冒頭で中谷大臣は、「80年の歳月を経て、日米が最も信頼できるパートナーとして協力関係を築いてきたことに感慨深い思いを抱いている」と述べた。これに対し、ターナー司令官は「この地域で多くの犠牲を経て強固な同盟関係が築かれ、抑止力が高まっている」と応じた。

6月23日、中谷防衛大臣は、ターナー四軍調整官と面談し、日米同盟の抑止力・対処力の強化のための取組を推進することを確認し、住民生活とのバランスを確保して周辺地域への影響を最小限にするよう努めること、米軍人による事件・事故について綱紀粛正と再発防止を求めた。(提供:防衛省・自衛隊)

両者は、南西諸島における陸上自衛隊と米海兵隊の連携強化や、地域住民の負担軽減策についても協議した。中谷大臣は、昨年から始まった海兵隊のグアムへの移転を含む米軍再編を着実に進めること、そして米軍人による事件や事故の再発防止に向けた取り組みの徹底を強く要請した。

グアムへの海兵隊移転は、沖縄の基地負担軽減を目指し、2006年に日米両政府が合意したものである。2024年12月には、先遣隊として約100人の海兵隊員がグアムへの移転を開始しており、今後4000人以上が段階的に移転する計画となっている。

また、沖縄県内で相次いで発覚した米兵による事件を受け、中谷大臣は再発防止と規律の徹底も強く求めた。ターナー司令官は「地域の良き隣人となるため努力を惜しまない」と述べ、日米の安全保障体制をより強固にする意向を示した。

今回の会談は、沖縄戦終結から80年を迎える「慰霊の日」の式典に先立ち行われたものであり、歴史的な節目における日米同盟の重要性と、地域住民への配慮を改めて確認する場となった。

大紀元エポックタイムズジャパンの速報記者。主に軍事・防衛、安全保障関係を担当。その他、政治・経済・社会など幅広く執筆。
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