スマホ時代の必需品であるモバイルバッテリー。中国製モバイルバッテリーが今、世界中で「爆弾」として恐れられる。
発火や爆発事故が相次ぎ、中国の大手メーカーROMOSS(ロモス)は7月7日から6か月間の操業・生産停止を発表した。
ROMOSSは安価で大容量なことから、中国国内外のECサイトで人気を博してきたが、近年、発火・爆発事故が相次いで報告されている。昨年10月に、上海の空港で乗客のリュック内のバッテリーが発火し、今年5月には、日本の民泊施設でも爆発し、床を焼損して、宿泊者は弁償を求められた。
6月には北京の複数の大学が使用を禁じ、その後、同社は対象期間中に製造した約49万台を自主回収すると発表した。宅配業者の多くが「運搬中の発火リスク」を理由に回収を拒否し、消費者は返品すらできない状況に陥って、混乱が拡大している。
さらに、中国民用航空局は6月末、国家基準である安全認証「3C」のマークのないモバイルバッテリーやリコール対象製品の機内持ち込みを全面禁止にした。背景には、航空機内で発煙による緊急着陸が相次いだことがある。
「安いから」という理由だけで手にした製品が、命を脅かすこともある。日本でも中国製の安価なモバイルバッテリーは多く流通しているが、見えないリスクに無防備でいてはならない。
スマホ時代だからこそ、命を守るのは、確かな選択が必要である。

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