ヘグセス米国防長官 米軍戦闘力強化策を発表 体力テスト義務化 左派が唱える社会正義排除へ

2025/10/01 更新: 2025/10/01

9月30日、世界各地に駐留する米軍の高官がバージニア州に集まり、軍事高官会議に参加した。ヘグセス国防長官は演説で、米軍は内部に存在する問題に真剣に向き合い、全階級の兵士に体力テストを義務化し、基準を満たせなければ職務を継続できず退役することになると強調した。これは国防総省による「戦士精神」の再構築を目的とした広範な取り組みの一環である。

ヘグセス氏は、米軍はもはや内部の問題を放置すべきではないと述べた。そのうえで「現政権は就任当初から社会正義やポリティカル・コレクトネス、有害なイデオロギーに基づく無駄を排除し、政治的要素を一掃した。『アイデンティティ月間』は廃止され、『多様性・平等・包摂』(DEI)オフィスも撤廃された。気候変動を強調する姿勢も改められた。もはや分断も妨害も、性別をめぐる混乱も存在しない」と述べた。

社会正義(Social justice)については、収入格差、女性の権利、LGBTQの権利、人種間不平等、健康格差、公平な教育機会などを含む社会政治的な概念であると解説した。

さらにヘグセス氏は「以前にも述べたが、繰り返す。我々はこうしたくだらない考え方にうんざりしている」と語った。

戦闘要員に男女共通の基準

ヘグセス氏は9月30日の発言で、「米軍の戦闘要員には男性兵士に適用されてきた最高水準の基準を求める」とし、これは女性兵士の従軍を妨げるものではないと説明した。

「これは女性を排除するものではない。女性兵士の貢献は極めて重要である。当軍の女性士官や下士官は、世界でも最高水準にある。しかし戦闘任務には高い体力水準が求められ、性別による区別はない。基準を満たした女性は歓迎されるが、達成できない場合は任務に就けない。それが現実である」と述べた。

そのうえで「結果として特定の職務に就けない女性が出る可能性はあるが、それは目的ではない。同様に体力不足の男性も任務を担えない場合がある。手抜きは一切許されない。戦場では命が懸かっている」と強調した。

また「基準は統一され、性別による区別はなく、常に高水準でなければならない」と述べ、さらに「全戦闘要員は男性基準で70%以上の成績を求められる」とした。

ヘグセス氏は自らも体力訓練に取り組んでいることを挙げ、全米軍兵士に同様の訓練強化を期待していると述べた。「すべては体力と体格から始まる。国防長官が定期的に高強度の体力訓練を実施している以上、統合部隊の各メンバーも当然できるはずである」と語った。

加えて、「統合部隊の全メンバーは階級にかかわらず、毎年2回の身長・体重測定基準を達成しなければならない」と指示した。また、肥満の兵士や将校は容認できないとも述べた。

戦闘員の制約撤廃と勝利追求

ヘグセス氏はさらに、「我々が育成しているのは戦士であり、防御的な存在ではない。戦闘の目的は勝利であり、防衛は日常的な任務にすぎず、本質的に受動的で依存的である」と主張した。

「我々は勝利のために戦う。敵を圧倒的な力で制圧し、懲罰的な打撃を加える。理不尽な規則には縛られない。戦闘員の制約を取り払い、アメリカの敵対者を威圧し、無力化し、撃破する。ポリティカル・コレクトネスや過剰な交戦規則は放棄し、常識と最大の打撃力の原則だけを現場に適用する」と語った。

さらに「統合部隊の作戦展開には多様なタイプがあるが、政治的な配慮や誰も傷つけないことを優先する時代は終わった。各階級で基準を満たし、職務に適応し、規律を守り、体力と訓練を備えている者だけが任務を継続できる。それ以外は退任せざるを得ない」と強調した。

先週、ヘグセス氏は米軍の高官に突然の帰国命令を出し、バージニア州クアンティコの海兵隊基地で開かれる軍事会議に出席させた。米東部時間9月30日午前7時30分には、会場に制服姿の高官たちが続々と集まっていた。

張婷