トランプ・プーチン会談見送り ホワイトハウスが現状説明

2025/10/22 更新: 2025/10/22

ホワイトハウスは10月21日、トランプ大統領とプーチン大統領の会談予定は、現時点ではないと発表した。米ロ外相間の電話協議を経て、当面の米露首脳会談は見送られる見通し。ロシア・ウクライナ停戦交渉が続く中、今後の米露関係の行方が注目される。

米露両国の首席特使による電話会談後、ホワイトハウスの高官が英文『大紀元時報』に対し、「トランプ大統領とプーチン大統領には、今後しばらく会談の予定はない」と語った。

同高官によれば、アメリカのマルコ・ルビオ国務長官とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は10月21日に「実りある電話会談」を行ったという。その上で、同高官は「したがって、国務長官とラブロフ外相の間で改めて対面による会談を行う必要はない。また、トランプ大統領にも近くプーチン大統領と会談する計画はない」と述べた。

消息筋:ルビオ氏、予定されていたラブロフ氏との会談を中止

関係筋が『大紀元時報』に明らかにしたところによると、ルビオ国務長官は当初22日に予定されていたラブロフ外相との会談を取りやめたという。電話会談の結果、双方は合意に至らなかったとみられる。

当初、ルビオ氏とラブロフ氏の電話会談は、トランプ大統領とプーチン大統領によるハンガリー・ブダペストでの首脳会談開催に向けた土台づくりになると期待されていた。トランプ大統領は先週、プーチン大統領との電話会談後に記者団に対し、「1〜2週間以内にプーチン氏と会う予定だ」と述べていた。

一方で、今週中にルビオ氏が再びラブロフ氏と電話会談を行う可能性は残っている。両氏はともに今後マレーシアを訪問する予定であり、ルビオ氏は24日に同国へ出発する計画である。双方がマレーシアで対面会談を行う可能性もあるが、現時点で日程は確定していないという。

トランプ大統領「ウクライナにはまだ勝機がある」

ロシア軍は2022年2月、隣国ウクライナへの全面侵攻を開始した。トランプ大統領は2024年の大統領選挙期間中、ウクライナ戦争の終結を支援すると公約していたが、この紛争の解決は予想以上に困難であることを認めている。

トランプ大統領とプーチン大統領は今年8月にアラスカで会談したものの、戦争終結に向けた実質的な進展は見られなかった。批評家の中には、プーチン氏が時間稼ぎをしてトランプ大統領を引き延ばし、米国によるウクライナへの追加兵器供与を妨げようとしているとの見方もある。

トランプ大統領は先週、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領を迎えた際、ウクライナに長距離巡航ミサイル「トマホーク」を供与することについて懐疑的な見方を示した。

トランプ大統領は20日、ウクライナの戦況に関し「彼らにはまだこの戦争に勝つ可能性がある。私は勝つとは思わないが、それでも勝つことはできる」と述べた。

李言