高市首相初の韓国訪問 30日午後に李大統領と初会談へ 

2025/10/30 更新: 2025/10/30

高市早苗首相は、10月30日から韓国・慶州で開催されるアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議へ出席するため、韓国を訪問する。
同日午後には、韓国の 李在明大統領と初の首脳会談が行われる。

会談には、東アジアの安全保障や地域情勢を含む議論が想定されており、特に北朝鮮の「完全な非核化」に向けた日韓および日米韓の協力関係の維持が確認される見通しである。日韓で共通の課題である少子高齢化や地方創生についても、政府間協議の加速が促される。

前回の日韓首脳往来では、石破茂前首相が9月末に韓国・釜山を訪れて李大統領と会談し、日韓関係の改善基調を次期政権につなげることを確認していた。

日韓における「シャトル外交」は、2023年3月に当時の 岸田文雄首相と韓国の 尹錫悦大統領が再開を決めたもので、歴史・領土問題を抱える日韓が、首脳の対面会談機会を増やすことで関係を維持する狙いがある。

今回の高市首相の韓国訪問について、韓国側では李大統領が新首相就任直後に「韓日関係の重要性が一段と増している」と表明していた。
また、韓国・国家安全保障室長も訪日し、日韓間で親善を深める姿勢を示しており、両国が協力関係を改めて確認する機会となる見込みである。

日本側においても、高市首相は就任後の記者会見で、韓国を「日本にとって重要な隣国」であり、「国際社会の様々な課題に対応するためにも必要な『パートナー』」と位置づけ、「日韓関係の重要性というのは、今、一層増している」と述べていた。

一方、今回の会談では、韓国側が議長国を務める慶州でAPECを舞台とし、日・米・韓・中を含む多国間の外交日程も絡むため、従来よりも高度な調整が求められている。特に、日中関係構築をめざす日本側の姿勢のもと、韓国・中国との対話関係も別途焦点となる可能性がある。

エポックタイムズ記者。大学では地理学を専攻。主に日本の時事について執筆しています!
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