中共が訪日自粛要請で小野田氏が警鐘 「気に入らないことあると経済威圧する国への依存はリスク」

2025/11/18 更新: 2025/11/18

小野田紀美経済安全保障担当相は18日の記者会見で、中国共産党政権が日本への渡航自粛を呼びかけていることについて「経済的威圧をしてくる国に依存しすぎるのはリスクだ」と指摘した。

中国外務省は14日、中国国民に当面の間、日本への渡航を自粛するよう呼びかけた。これは「台湾有事は存立危機事態になり得る」とした高市首相の国会答弁への対抗措置とみられる。

このほか、日本への留学について警告するとともに、日本在住の中国人に対しても安全に注意するよう呼びかけている。中共は、日本のインバウンドに打撃を与える狙いがあるとみられる。

こうした状況について、小野田氏は「何か気に入らないことがあったらすぐに経済的威圧をしてくるところに対して依存しすぎるということは、サプライチェーンリスクだけでなく、様々な観光に対してもリスク」と述べ、中国経済への過度な依存に警鐘を鳴らした。

また「リスクの低減を常日頃みんなが考えながら経済を回していけたらいいなと、個人的には考えている」とも語った。

記者から中国総領事・薛剣の「汚い首切ってやる」発言についての受けとめについて聞かれると、小野田氏は「我が国に友好のために来ている人であれば、我が国の国民を脅すようなまねをするというのは良くないと思う」と話した。

日中関係をめぐっては、両国の応酬が続いており、13日には中共側は金杉憲治駐中国大使を呼び出して、高市氏の発言について抗議。一方、日本側も外務省が14日に駐日大使・呉江浩を呼び、薛剣の発言を巡り抗議した。

現在、中国を訪問している外務省の金井正彰アジア大洋州局長は18日にも、中共側と協議する。高市氏の発言について、従来の日本政府の立場を変えるものではないと説明し、理解を求める。

エポックタイムズ記者。日本の外交をはじめ、国内外の時事問題を中心に執筆しています。
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