中国共産党による高圧的な統治と経済低迷が重なり、中国では民衆の不満が沸騰している。近ごろ、各地で悪質な事件が多発し、報復の矛先が一般人から政府や官僚に向かう傾向が強まっている。複数の取材対象者は「社会に完全に失望した」「一刻も早く中共が崩壊することを切望している」と語る。
最近、中国各地では極端な事件が連続
11月30日、湖南省郴州市(チン州市)で花火爆竹店の店主が長年にわたる地元当局の圧迫により追い詰められ、自身の店を爆破した後に服毒自殺したとみられる。爆発の衝撃は強く、数台の車両が大きく損壊し、3人が重軽傷を負った。
11月24日午後5時ごろ、広西チワン族自治区北海市で男性が車で市政府庁舎への突入を試みたが、武装パトロール車に衝突され阻止された。事件後、現地では一時的にインターネットが遮断されたという。
7月5日には、広東省潮州市で強制撤去をめぐる悪質事件が発生した。潮安区金石鎮辜厝村の村支部書記が刺殺され、その息子も重傷を負った。容疑者は農薬を飲んで自殺を図ったが未遂に終わった。
中国在住の高凡(仮名)氏は大紀元に対し、「中国には汚職官僚が蔓延しており、人々の怒りはますます積もっている。『(中国共産党が)すぐにでも倒れてほしい』と皆が思っている。私の知り合いたちも全員そうだ。皆、中国共産党(中共)を憎み抜いており、もう誰もこんな生活をしたくない」と語った。
海外在住の中国人人権派弁護士連盟代表・呉紹平氏も、「中共当局による社会への弾圧が一層強化されており、その結果、民衆の怨嗟(えんさ・腹の底から煮えたぎるような怒りや憎しみを抱くほどのとても激しい感情)が高まっている」と指摘する。
呉氏は「中国人はすでにすべての自由を失った。加えて失業者が増え続けており、医療・年金・子育て・教育などの費用負担も一切軽減されていない。こうした状況が大量の社会的不満を生み出し、行き場を失った怒りが極端な形で噴出している」と述べた。
さらに呉氏は、「問題の根源を見抜く人々が増えるにつれ、報復の対象も一般市民から政府・官僚そのものへと急速に移っている。多くの庶民が、現在直面している苦しみや困難、災難の根源が中共にあることを自覚し、『報復の矛先を中共体制そのものに向け始めている。皆、中共の早期崩壊を願っている』」とも語った。
最近では、中国各地で大規模な火災や事故も相次ぐ
12月1日正午ごろ、広州市海珠区の工業大道北で火災が発生した。猛烈な火勢が一筋の火の帯となり、道路脇に停められていた数十台の電動バイクを焼き払った。
11月29日、四川省成都市成華区八里荘の物流倉庫で火災が発生。翌日には浙江省台州市温嶺の産業園屋上でも火災が起きた。
11月27日夜、広西北海市の僑港辺貿埠頭で漁船1隻が出火し、火は周辺の8隻の漁船に燃え広がった。
11月26日午後5時ごろ、安徽省亳州市譙城区趙橋郷の盧天廟小学校付近で大爆発が発生した。官製メディアは翌27日正午に報道し、「花火爆竹の集中処理中に操作ミスが起きた」と説明した。
同時期には列車事故も相次ぐ
11月27日未明、宝成鉄道を走行中の21016列車が四川省徳陽区間で線路作業員2人と衝突し、2人が即死した。
同日、雲南省昆明市洛羊鎮の駅構内でも試験列車が施工作業員に衝突する事故が発生。政府発表によると11人が死亡、2人が負傷したという。
北海市の市民・曉梅(仮名)氏は大紀元に「国内はどこも荒れ放題で、庶民は皆わかっている。この体制は悪化の一途をたどっている」と語った。
また、中国の住民・趙新(仮名)氏も「庶民の生活はますます苦しくなっている。われわれは、この体制を制裁できる力が現れることを願っている。中共が最も恐れるのは、『星の火が原野を焼く』(小さな火種が大火になる)ことだ。早く崩壊するきっかけが現れることを願っている」と語った。
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