元武漢市長 周先旺逮捕 習近平指示でコロナ感染隠蔽 11愛人・25億円不正の全貌

2026/01/24 更新: 2026/01/24

2020年1月27日、パンデミックの最中にあった湖北省武漢市長・周先旺は、中国共産党(中共)のメディアのインタビューを受けた際、「地方政府としては、許可を得てからでなければ公表できない」と述べた。つまり、隠蔽の主要な責任が「自ら指揮」を掲げる習近平が率いる中央にあることを示唆したのである。いま、周先旺はどうなったのか。

2026年1月4日、中共中央規律検査委員会と国家監察委員会の公式サイトは、元武漢市長・周先旺の党籍および公職剥奪を発表した。報告によれば、周は権力と金銭、権力と性の取引に関与し、生活が腐敗・堕落していたと指摘した。元湖北省委書記の蒋超良も、2025年10月に「双開」(党籍および公職の両方剥奪)の処分を受けている。両者はいずれも、いわゆる武漢肺炎(別名 中共ウイルス、またはCOVID-19)発生当時に湖北省および武漢市の最高行政責任者を務めた人物であり、「五毒俱全」(あらゆる悪徳を兼ね備えた)、「共産共妻(財産を共有し、妻も共有)」の典型的な腐敗官僚として知られている。

11人の愛人と妻の9億円顧問料横領

内部関係者によると、周先旺は長年にわたり11人の女性と不正な関係を持ち、そのうち3人は「寝て契約を取る」手法で公共工事を請け負っていたという。特に、ある建設グループの女性プロジェクトマネージャー・崔某は、「海外視察」に同行しただけで、契約額8億元(約170億円)の地下鉄内装プロジェクトを手に入れたとされる。

周の妻・鄒某は、一日も働くことなく15社から「顧問料」を受け取っていた。これらの企業はいずれも政府工事を請け負っており、周の署名ひとつで鄒某の口座に金が振り込まれる仕組みであった。3年間の合計は4300万元(約9億円)にのぼる。

家宅捜索では、周の自宅から茅台酒290箱、フランス産ラフィット赤ワイン160本、現金630万元(約1億3千万円)、米ドル58万ドル(約8700万円)、香港ドル32万ドル(約600万円)が押収された。中秋節のころには、「贈り物を渡す行列」がPCR検査の列より長かったとも言われる。

息子は防疫物資で25億円不正流用

周の1990年代生まれの息子はさらに「高級」な手口を使っていた。2019年、米ロサンゼルスに貿易会社を設立したが、その実態は「ペーパーカンパニー」であった。武漢市の国有企業から「防疫物資調達」の注文を請け負い、転売時に三割を上乗せしていたという。得た外貨(米ドル)は豪邸購入に充てられた。規律委の調査により、このペーパーカンパニーが2020年2月から4月のわずか3か月間で1億2千万元(約25億円)を不正流用していたことが判明した。

帰国後、この息子は「副市長同然」の振る舞いを見せ、国有企業幹部に対し「父が送金を指示した。10分以内に入金しろ」と命じるなど横暴を極めた。2020年5月には、KTV(カラオケ店)で酒を飲んでいた際、隣の個室がうるさいとして酒瓶を投げつけたうえ、武漢市公安局の副局長を呼び出して「事を収めさせた」という。翌日、被害側は謝罪のうえ「精神的損失料」として3万元(約70万円)を支払わされた。

李文亮医師拘束と感染死者数隠蔽の真相

2020年1月27日夜、CCTVのカメラの前で周先旺は目を赤くし、「感染拡大の抑制に役立つなら、職を解かれても天下に謝します」と述べた。では、実際はどうだったのか。

当時はちょうど湖北省および武漢市の「両会」(地方人民代表大会と人民政治協商会議)開催中であり、彼は都市封鎖による会議雰囲気の悪化や、自身の政治的評価への影響を恐れていた。

そのため、まず感染の情報を押さえ込み、2019年12月30日に感染例をSNSで発信した内部告発者李文亮医師を拘束し、感染実態を隠そうとした。さらに専門家の発言も封じ、国家衛健委の専門チームを深夜に招集して「発言には慎重であれ」と警告したという。

調査チームが入手した2020年1月18日の市長会議記録によれば、周はその席で「人から人への感染の確たる証拠はない。市民の恐怖を煽ってはならない」と発言していた。その結果、1月23日には感染が爆発的に拡大し、武漢は封鎖を余儀なくされた。市民は76日間にわたり、死、悲しみ、怒り、絶望の渦に飲み込まれた。そして、この感染は世界中に拡散していった。

感染拡大が最も深刻だったころ、病院の突貫工事が続くなか、周は半日職務を抜け出し、道教寺院を訪れ、「口止め札(メディアを沈黙させ、民衆の不満を抑えるお札)」を求めたという。

当時、報道陣から「なぜ感染情報を即時に公表しなかったのか」と追及されると、周は「地方政府として、この情報を得ても、許可されるまでは公表できない」と述べた。武漢市政府の公式サイト『漢網』でも「2019年12月の時点で中央に報告していた」と明言し、事実上、指揮を自ら行っていた習近平と党中央に責任をなすりつける形となった。

習近平の直接指令と情報封鎖証言

独立評論家・蔡慎坤氏によると、2024年5月ごろ、元湖北省トップ・蒋超良が副部級官員との会食の席上で、「感染発生から情報封鎖、李文亮氏への処理まで、すべて中共中央弁公庁が習近平の指示を厳格に実行していた。党中央と習近平の承認を経ずに、湖北省委としては一歩も動けなかった。武漢ウイルス研究所や海鮮市場の封鎖・撤去もすべて中央の直接命令だった」と回想したという。

武漢は臓器摘出の主要拠点

武漢地域は長年にわたり、中共による法輪功学習者の生体臓器収奪の重要拠点の一つであった。この行為は、周先旺の市長在任中も続けていた。

元中国軍医・鄭治氏は大紀元の取材に対し、「武漢公安庁の裏庭には、秘密裏に運営される地下臓器保管庫が存在する」と証言した。

また、『共産主義の最終目的』という書籍では、江沢民が軍や警察を動員して500人の法輪功学習者を武鋼(武漢鋼鉄公司)の溶鉱炉に投げ込み、千度を超える鉄液で生きたまま焼き殺したと告発している。これら500人の生命は「人間界から蒸発した」かのように消えたという。同書はさらに、包頭鋼鉄(内モンゴル自治区)や武漢鋼鉄で相次ぐ爆発・火災事故を「これらの罪業によって引き起こされた天罰」と分析している。

国際組織「追査国際」も、武漢における臓器摘出ビジネスの黒い実態を再び暴露した。

習近平の口封じ

『北京の春』元編集長・胡平氏は、「周先旺の処分は、明らかに習近平が周に対して後日制裁を行ったものだ」と分析した。また、「これはアメリカが新型コロナウイルスの起源追跡を再始動しようとする動きを見せる中で、習近平が口封じのために人を捕まえる措置を取っていることを示すものでもある」と指摘している。

金言
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