イラン当局は3月9日、最高指導者ハメネイ師の次男モジタバ師を次期最高指導者に選出したと発表した。イランメディアは、モジタバ師が数時間以内に国民向けの初演説を行う予定だと報じた。しかし10日になっても本人が公の場に姿を見せたとの報道はなく、SNSで拡散された就任式の映像でもモジタバ師の姿は確認されず、花輪が掛けられた写真だけが映っていたことから、議論を呼んでいる。
最高指導者の就任式では、群衆が拳を掲げてスローガンを叫んだ。しかし壇上にあったのは花輪を飾った写真のみで、新たな最高指導者モジタバ師は終始姿を見せなかった。関連動画はイランのSNS上で急速に拡散され、議論を呼んでいる。
ネット上では「彼の等身大パネルを持ってくるしかないのでは」「まるで葬儀のようだ」といった書き込みも見られた。
イスラエルの安全保障当局者によると、モジタバ師は先週の空爆で負傷したものの、現在も生存しているという。また、ハメネイ師の死亡が伝えられた当日、モジタバ師も攻撃を受け、左脚を骨折する重傷を負ったとの情報もある。さらに、重傷で昏睡状態にあるとの未確認情報も流れている。
アメリカとイスラエルの攻撃以降、モジタバ師は公の場に姿を見せていない。5日には国民に向けた演説とする映像が出回ったが、イランのネットユーザーの間では、AIで生成された映像ではないかとの疑いが広がっている。
モジタバ師の最高指導者就任は、反体制派から強い批判を招いている。海外の主要反体制組織「イラン国民抵抗評議会」の指導者マリアム・ラジャヴィ氏は声明で、当局が世襲体制を復活させたと批判し、イラン国民にとっては「信頼性も正統性もない」と指摘した。
さらに、モジタバ師は過去30年以上にわたり父親と同様、弾圧作戦の立案やテロ活動への関与、イラン国民の富の略奪に関わってきた主要人物だと指摘した。
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