TSMC会長「中国のロボットは見栄えはいいが 役に立たない」

2026/03/25 更新: 2026/03/25

半導体受託製造の最大手であるTSMCの会長・魏哲家氏は、3月21日、アジア大学より名誉博士号を授与された。あいさつの中で魏氏は、TSMCの功績は創業者の張忠謀氏に帰するものだと述べた。

魏哲家氏は「TSMCが今日の成功を収めることができたのは、創業者である張忠謀氏が築いた堅固な基盤と、社員たちの努力のおかげだ。私自身の貢献はそれほど大きくない」

アジア大学の創立25周年の節目にあたり、魏氏は「AIとロボット」をテーマに特別講演を行った。魏氏によると、最近、TSMCが取り組んでいる事業の多くはAIと関わっている。多様な半導体技術を用いて、ロボットが光や物質を認識し、情報を収集して人間に奉仕することを可能にしている。「それは想像ほど単純ではない」と強調した。

同氏は、「ロボットは簡単だと思うかもしれないが、隣の中国本土を見てください。あちらではロボットがずっと跳びはねて、ぴょんぴょん動いているが、あれは役に立たない」と語った。「見た目だけだ。本当に使えるロボットにするには、大量のセンサーと膨大な情報が必要だ。それによってロボットの脳が動作し、人間の役に立つことができる。その脳の95%はTSMCの製品で作られている」と指摘した。

AIの活用について魏氏は、AIは医師の作業時間を大幅に節約でき、高齢化社会に直面する中で、ロボットがその解決策となると語った。

魏氏はまた、「将来、高齢者の家庭にはロボットが配置されるだろう。場合によっては2台必要になるかもしれない。その際、ロボット同士がどのように通信するのかという課題がある。われわれは今後の5G・6G時代に向け、多様な部品を開発してその通信を実現していく。私自身も、早く自分でロボットを使えるようになりたいと思っている。その中のトランジスタはすべてTSMC製であってほしい。もし他社製なら、少し考えないといけない」と語った。

魏氏の発言の端々からは、TSMCが世界の半導体供給における鍵を握る地位を確立していることがうかがえた。また同社は優秀な人材の確保にも力を入れている。魏氏は同日、大学を訪れて学生に期待を寄せ、将来はぜひTSMCに加わってほしいと呼びかけた。

 

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