イランなお1千発超のミサイル保有か イスラエル軍評価

2026/04/06 更新: 2026/04/06

イスラエルの複数メディアが週末に報じた軍のブリーフィング(事前説明・報告)によると、イランは現在もイスラエルに到達可能なミサイルを1千発以上保有していると推定している。また、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは、約1万発に及ぶ短距離ロケット弾を備蓄しているという。

米イスラエルによる対イラン攻撃開始当初、イスラエル国防軍(IDF)はイランの保有ミサイル数を約2500発と評価していた。その後、イランはイスラエルに対して500発以上のミサイルを発射し、中東の他国にも数百発を撃ち込んだほか、数百発は米イスラエルの攻撃により破壊されたとみている。

イスラエル空軍情報部門でイランのミサイルおよび無人機の分析を担当する関係者は、イスラエルメディアのインタビューで、現在イランがイスラエルに到達可能な弾道ミサイルを約1千発余り保有しているとの見方を明らかにした。

現在、イランによる対イスラエルのミサイル発射数は1日あたり約10〜15発に減少しており、戦闘が始まった時期と比べて約80%低下しているという。

関係者は、「正直に言えば、数がゼロになることはないだろう」と語っている。イランの継続的な攻撃能力についてこう述べ、「発射は続くだろうが、その頻度が再び増加することはないとみている」との見解を示した。

また「敵の戦力を完全にゼロにするには膨大な資源が必要だ」と指摘。現在、テヘランは山間部の遠隔地にある数十か所の地下トンネル式発射施設を利用して攻撃を行っており、これらの施設は発見・破壊が極めて困難だという。

一方、イスラエル軍のラジオ局は、ヒズボラが現在も約8千〜1万発のロケット弾を保有していると報道。これについてイスラエル国防軍報道官も事実関係を認めた。

イスラエルは現在、レバノン国内におけるヒズボラ掃討作戦を継続している。同組織はイランの支援を受け、頻繁にイスラエルへの攻撃を行っており、米イスラエルの軍事行動以降、その攻撃頻度はより一層増している。

イラン、ヒズボラおよび関連組織の現在の攻撃頻度から推計すると、これらの武器備蓄はなお一定期間の戦闘継続を可能にするとみられ、戦闘の長期化を懸念している。

ヒズボラは現在、1日あたり200〜250発のロケット弾をイスラエルに向けて発射しており、主に北部地域およびレバノン南部への越境を試みるイスラエル軍部隊を標的としている。これにより数万人の住民が、ほぼ終日、防空壕での避難生活を余儀なくされている。

こうした状況を受け、イスラエル国防軍はミサイル発射の探知技術の高度化を進めており、ヒズボラの射程圏内にある住民に対し、より長い避難時間(秒単位)を確保することを目指している。

一方で、イスラエル国内の他地域では、一定の正常化に向けた動きも見られる。イスラエルの教育省は近日中にも対面授業の段階的再開を発表する見通しで、空港当局は出国便の搭乗者数を増加させている。映画館も営業を再開しており、いずれも軍の集会制限の範囲内で行われている。

さらにイスラエルは4月5日、イランが攻撃を継続した場合、同国の国家インフラを標的とすると警告し、政権機能の弱体化または麻痺を狙う姿勢を示した。これに関連し、トランプ大統領も、イランとの交渉が決裂した場合、早ければ4月7日にも橋梁や発電所を対象とした空爆に踏み切る可能性を示している。

吳瑞昌
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