中国 新たに公開された鑑定書で衝突後の経緯が判明

中国EV衝突後炎上 運転手死亡 弁護士「9秒で電源停止 ドア開かず」

2026/04/13 更新: 2026/04/13

中国・成都で発生し大きな関心を集めた電気自動車の炎上事故をめぐり、事故の詳細をまとめた鑑定書の内容が新たに明らかになった。

さらに遺族側の弁護士が声明を出し、事故の責任関係や死亡原因、ドアが開かなかったことなど、これまで不明確だった点について具体的な説明をしたことで、この問題は再び注目を集めている。

この事故は2025年10月13日、中国のスマートフォン大手、小米が手がける電気自動車「SU7 Ultra」が走行中に衝突し、その後に炎上、31歳の運転手が車内で死亡したものだ。警察は当初、運転手にスピード超過があったと発表している。

一方で、遺族側が公表した鑑定では、衝突からおよそ9秒後に車の電源が停止し、電気で作動するドアが開かなかった可能性だ。外からも開けられなかったとみられ、死亡原因は火災による焼死だった。

ネット上に出回っている複数の現場映像では、事故後、通りかかった市民が救助に加わり、車のドアが開かないことに気づいた後、工具で窓を割ろうとする様子を確認しているが、成功はしなかった。その間に車両は急速に炎上した。消防が到着後、電動工具でドアを切断したが、運転手はすでに死亡していた。

遺族側は、車両は電気でドアを開けるボタン式の構造で、外側に機械式のドアハンドルがなかったことから、衝突後に電源が落ちたことでドアが開けられなくなり、逃げられなかったと主張している。そのうえで、車両側にも一定の責任があるとしてメーカーにも責任を求めているが、現時点で賠償をめぐる合意には至っていない。

こうした状況を受け、事故の原因と、なぜ逃げられなかったのかという点を分けて検証すべきだとの見方も出ている。

仮に速度違反があったとしても、電源が落ちた瞬間にドアが開かなくなる構造であれば、それは単なる交通事故ではないと指摘する声もある。衝突後に車内に閉じ込められた点について、別の問題として注目が集まっている。

いまや中国の電気自動車事故と聞けば、衝突後に発火し、ドアが開かず、車内から逃げられないといった状況を思い浮かべる人も少なくない。

中国でEV市場が急拡大するなか、消費者の関心は、衝突そのものだけでなく、その後に安全に脱出できるかどうかに向けられている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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