建設現場でのシンナーや塗料の深刻な不足について業界団体から危機感が訴えられている。一方で、赤沢亮正経済産業大臣は「要請が機能すれば目詰まりは解消していく」との見通しを示している。
赤沢経産相は14日、自身のX(旧ツイッター)への投稿で、国内全体では十分な量のシンナーが確保されているにもかかわらず、流通の中間段階で出荷制限が生じる「目詰まり」が発生していると説明した。
経産省の調査によれば、原油や石油製品の国全体の必要量は確保されている。問題の発端は、石油化学メーカーが中流域のシンナーメーカーや卸売業者に「5月以降の供給は未定」と伝達したことだ。これを受けた中流業者が枯渇リスクに備え、4月の出荷量を半減させる過剰な防衛策に出たことが「目詰まり」の直接の原因となった。
一方、日本塗装工業会が14日に国土交通省へ提出した要望書は、「政府発表と現場のサプライチェーンには大きな乖離が生じている」と危機感を訴えた。同会のアンケートでは、55.1%の事業者がシンナーを「手に入らない」と回答。価格も1.5〜2倍に高騰しているという。住宅設備メーカーによるユニットバスの新規受注停止や納期未定といった影響も広がり、工期遅延への懸念も高まっている。
経産省は13日、シンナーの原料メーカーから最終ユーザーまでの約180社・約70団体に対し、不安を理由とした出荷抑制を行わないよう要請した。商社による独自輸入や代替調達といった供給ルートの多角化も並行して進めている。赤沢経産相は「要請が機能すれば目詰まりは解消していく」との見通しを示した。
先行きの不透明感から生じる不安が、過剰な防衛策やさらなる出荷抑制を招き、事態を悪化させないよう警戒が必要だ。流通の正常化に向け、関係者の冷静な対応が求められている。
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