中東情勢が再び緊迫し、国際原油価格が急反発した。4月19日、米軍は海上封鎖に違反したイランの貨物船を制止したうえで拿捕した。この行動は、イランがホルムズ海峡で商船を攻撃した直後に行われたもので、いったんは沈静化に向かうかに見えた情勢に再び不透明感が広がった。週明けのエネルギー市場も大きく変動している。
米東部時間の20日未明時点で、北海ブレント先物は5.62%高の1バレル95.46ドル、アメリカ産標準油種WTI先物は5.97%高の88.86ドルを付けた。17日には、ホルムズ海峡が一時開放されたとの期待感から両先物が9%下落していたが、新たな軍事的緊張を受けて買い戻しが強まった。
アナリストによると、現在も世界では日量1千万~1100万バレルの原油供給が滞っている。Kplerのデータでは、18日に20隻を超える船舶がホルムズ海峡を通過し、3月1日以来の高水準となったものの、新たな衝突の発生で通航は再び停滞した。
MST Marqueeのアナリスト、ソール・カボニック氏は、足元の原油相場について、実態よりもマリカとイラン双方のSNS上の発信に大きく左右されていると指摘した。ホルムズ海峡は世界の石油・天然ガス供給のおよそ5分の1を担っており、航行の安全が実際に担保されない限り、海運各社が短期間で本格的な通航を再開するのは難しいとの見方を示した。
株式市場では、アジアの主要指数は20日も底堅く推移した。日経平均株価は0.72%、韓国総合株価指数は1.02%それぞれ上昇し、台湾加権指数も0.42%高の3万6958.80で取引を終えた。
一方、米株価指数先物は地政学リスクへの警戒感から下落した。ダウ工業株30種平均先物は425ドル安の約0.9%、S&P500先物とナスダック先物もそれぞれ0.8%、0.65%下げ、17日の上昇分を打ち消した。
17日の米株式市場では、S&P500種株価指数が1.2%高の7126.06で終え、初めて7100台に乗せた。ナスダック総合指数も1.52%高の2万4468.48で引け、13営業日続伸となり、1992年以来の長期連騰を記録した。
トランプ氏は19日、自身のSNSトゥルース・ソーシャルへの投稿で、米軍のミサイル駆逐艦がオマーン湾でイラン船籍の貨物船を制止し、その後、海兵隊員が乗船して積み荷を検査したと明らかにした。この船は、米軍が前週から続けているイラン向け海上封鎖を突破しようとしていたという。
これに先立ち、イラン革命防衛隊は18日、ホルムズ海峡でタンカー1隻に向けて発砲し、別のコンテナ船にも不明の物体が命中した。トランプ氏は、こうした一連の行動について、今週失効予定の停戦合意に対する重大な違反だと非難した。そのうえで、イラン指導部がアメリカ側の条件を受け入れなければ、国内の発電所や橋梁をすべて破壊すると警告した。
アメリカとイランがパキスタンで新たな和平協議を行うかどうかは依然として見通せない。トランプ氏は、両国が20日にイスラマバードで会談する予定だと述べたが、イラン国営のイラン通信は、アメリカが海上封鎖を続けているため、イラン側は出席しないと報じた。
米イラン情勢はなお緊張が続いており、市場は今後、軍事衝突がさらに拡大するのか、それとも外交的な打開につながるのかを注視している。
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