訪中日本人旅行者が9割減 中国人日本語ガイドが嘆く

2026/05/01 更新: 2026/05/01

日中関係の緊張が続くなか、訪日中国人旅行者の急減と並行して、日本人の訪中旅行も大幅に縮小している。日本の大手旅行会社の中国旅行担当者は、相次ぐキャンセルと日中間の航空便の大幅削減により、日本人旅行者数が9割減少したと明らかにした。これにより、中国本土の日本語ガイドの収入も急減している。

昨年11月、高市早苗首相が「台湾有事」に言及すると、中国共産党はこれに強く反発し、相次いで報復措置を取り、中国国民に訪日自粛を呼びかけた。今年3月には、中国本土発の日本行き航空便が2691便キャンセルされ、キャンセル率は約50%に達した。一方、日本の共同通信社は4月30日、訪中日本人旅行者数が大幅に減少していると報じた。

日本の大手旅行会社の中国旅行担当者は「予約キャンセルの急増と日本便の減少により、日本人客が9割減った」と述べた。また「航空便の減少に伴う座席不足、訪中旅行需要の冷え込み、中東情勢の悪化による燃料費高騰という三重の逆風が強く吹いている」と説明した。

訪中日本人旅行者数は昨年、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年水準の半分程度まで回復していた。

報道によると、上海では昨年11月以降、日本人の団体旅行の半数がキャンセルとなった。上海の大手旅行会社の日本部門責任者は、安全面への懸念が主因とみている。予約済みの旅行でも突発的な欠航でキャンセルになるケースが続いており、日本人旅行者数は前年同期比7割減の水準で推移しているという。

一昨年には、蘇州市の日本人学校のスクールバスが襲われた事件と、深セン市の日本人学校に通う男児が刃物で刺されて死亡した事件が発生し、訪中に対する日本人の安全懸念が高まっていた。

中国の観光地で働く日本語ガイドは、収入減少と失業の危機に直面している。陝西省西安市では直行便がすべて運休となっており、約30年にわたって日本語で観光案内をしてきた57歳の中国人男性ガイドは「今年は日本人の旅行者を1人も案内できていない」と落胆した様子で語った。4月に予定されていた日本の高校生の修学旅行もキャンセルになったという。

北京の男性ガイドも「3月以降、日本人客はほとんどおらず、収入が9割減った」と話した。

日本はかつて中国への主要な訪問客送り出し国の一つだったが、旅行会社の中国旅行担当者は今や「日中関係が改善し、航空便が増えない限り、回復は難しい」と悲観的な見方を示している。

大紀元
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